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築地市場の移転 安全性に問題?(上)2016年9月9日

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卸潰しは生産者にも打撃

 東京都の小池百合子知事は8月31日、11月7日に予定されていた築地市場の豊洲新市場への移転について延期すると表明した。同時に11月2日に予定していた築地市場の閉鎖とその後の解体工事の延期も決めた。小池知事は延期の理由に▽安全性への懸念、▽巨額かつ不透明な費用の増大、▽情報公開の不足をあげた。これらは築地市場で働く人々を始め、生産者や消費者にも広がった移転反対を訴えてきた人たちが強く指摘してきたことである。食を扱う卸売市場の問題だから安全性確保は当然のことだが、この問題は再開発をめぐる利権や、農産物流通の仕組みにも関わる問題がかねてから指摘されている。長年、この問題に関わってきた人々に話を聞いた。

◆安全検査に不正疑惑

場外市場は外国人観光客にも人気スポット まずは小池知事が移転延期の理由としてあげた3つの問題をみていきたい。
 「安全性への懸念」について小池知事は豊洲新市場の地下水モニタリングが終了していないことをあげた。2年間にわたる検査の最後の採水が11月18日に予定され、その結果は来年1月に出るという。知事はモニタリング結果を見届けるのは「安全性の確認、その説得力において譲ることはできない」と強調した。
 そもそもなぜ土地の安全性が問題になったのか。それは豊洲が東京ガスのガス製造の跡地であり、ベンゼン、シアンなどの有害物質で汚染されていたことが07年に発覚したからである。これで移転反対運動がさらに強まるが、東京都は800億円以上もかけて2mもの土の入れ替え工事を行うなど土壌汚染対策をしてきた。
 そして建設ゴーサインを出した2014年から地下水のモニタリング検査を行い、小池知事はこれまでの検査結果では環境基準値以下となっていることを31日の会見で紹介した。
 しかし、東京中央市場労働組合(東中労)が中心となって構成している「守ろう! 築地市場パレード実行委員会」は昨年8月、実際には行っていないにもかかわらず調査・対策が完了したかのように偽って「ベンゼン汚染なし」としていた区画が300以上もあるとの調査結果を当時の桝添知事に公開質問状のかたちで突きつけている。桝添知事は「回答できない」と通告し11月7日の開場だけは決めた。今回の延期決定にあたっても東京中央市場労働組合などは小池知事に対して、そもそも調査が適切に行われてきたのか調査委員会を設置するよう求めている。


◆目的は「築地」跡地?

 この問題を当初から追求してきた三國英實広島大学名誉教授は「そもそも汚染された土地をそのまま売ろうという東京ガス、そのまま買った都も問題」と指摘する。
 また、東中労の中澤誠執行委員長は「この問題の発端は、築地の跡地利権のことだけ。とりあえず卸売市場をどけようとした。その結果、土壌汚染の土地であっても移転するとなった」と手厳しく批判する。行政は卸売市場のことなど考えておらず、その証拠が後述するように業者自体が愕然とするほどの新市場の設計になったことにあるという。
 小池知事が挙げた「巨額かつ不透明な費用の増大」とは、2011年には3926億円だった予算が15年には5884億円に膨らんでいることだ。とくに建物の建設費が990億円から2752億円に増大した。
 会見で知事は坪単価が約220万円になると指摘もした。同じような建物の坪単価の相場は50~60万円だという。11月7日に移転すると決めておきながら、実は卸業者などの家賃すら決まっていないままだったという。
 三國教授によると、2014年2月の本体建設工事の再入札では13年11月に示した予定価格より64.9%増の1035億円で落札した。落札したのは鹿島、清水、大成という大手ゼネコン中心の共同企業体。土壌汚染対策工事も同じゼネコンが担当するという。価格引き上げ理由を都は資材価格高騰や人件費上昇だというが、三國氏は「これらはせいぜい10~20%程度。64.9%は異常。ゼネコンの言いなり」と指摘する。また、都の元局長OBらがこれらゼネコンに多数天下りしていることも報じられている。
 小池知事が問題にした3つめの「情報公開の不足」について、中澤委員長は「情報開示どころか、隠してきた」と批判する。
 中澤氏によれば、豊洲新市場の基本設計図と実設計図は実は公開されないまま建設が着工されたという。
 工事開始前に実設計図の開示を求めたが東京都は非開示と通告してきた。報道機関等の情報公開請求に応じたのは2年間の工事が終了してからだったというから、隠蔽体質は徹底している。
 さらに3月に完成したものの、実際にそこで働く卸業者の見学要請を建物を隠すように拒み続け、見学できたのは8月のことだという。しかも、ずさんな施設に愕然としたという。報道されているように仲卸業者の店舗の間口が狭くマグロの解体もできないという問題はもちろん「スプリンクラーがない。氷屋さんが入る場所がない。排水溝はない...など問題だらけ。見学後の帰りのバスはお通夜でした」。
 情報公開と関係者の意見を聞く姿勢がなかったことが、実際に新鮮で安心な食を届ける仕事をする人たちからのさんざんな悪評を生み出した。不備を手直しするというが最初のボタンの掛け違いが、結局はどんどんムダを生んでしまうのではないか。
(写真)場外市場は外国人観光客にも人気スポット

・築地市場の移転 安全性に問題? (上) (下)

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