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発足から300日 支持率次第で「コロナ政局」も 農政ジャーナリスト 伊本克宜【検証:菅政権21】2021年7月13日

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菅政権が発足から300日を迎えた。与党多数を背景に国会は乗り切ったが、「コロナ逆風」で政権浮上の戦略が描けない。事態はまさに〈コロナ政局〉か。「五輪」「コロナ」「経済」、その先にある今秋の解散、総選挙の行方は不透明さを増す。

首相官邸HPより写真:首相官邸HPより

政治の秋はコメ需給深刻化

2020年9月16日に発足した菅政権下で、農業問題は表面化していない。

農協改革と関連し准組合員利用規制の有無を判断する「5年後条項」も、今後の自己改革の着実な実践に委ねることになった。生乳改革の見直し論議の過程で、規制改革推進会議の一部から指定生乳生産者団体で圧倒的な集乳シェアを持つホクレンの分割の指摘もあったが、公正な生乳取引徹底への実態調査実施で収まった。

だが、水面下で事態は深刻化を増す。国内農業全体に影響を及ぼすコメ需給が重大局面を迎えている。200万トンを超す民間在庫を抱える一方で、コロナ禍で業務用需要が停滞したままだ。需給ギャップが拡大する中で、出来秋の作況次第で米価下落に拍車がかかる。

菅政権は、8月から9月にかけ総裁選や衆院選の日程を巡り〈政治の季節〉を迎えるが、ちょうどコメの今後の市況を左右する出来秋とも重なる。

支持率30%ラインで攻防

今週、マスコミ各社は菅政権300日を踏まえ一斉に世論調査を発表する。週末には東京五輪まで1週間を迎える。五輪、コロナ、経済の3元連立方程式の中で政権はどう評価されているのか。最新の世論の動きが分かるはずだ。

焦点は内閣支持率の行方。発足時、雪深い秋田の農家出身で苦労人の庶民派のイメージも加わり歴代内閣の中でも高い支持率を得た。いわばロケットスタートに成功した。振り返れば、この時が首相・菅義偉の絶頂期と言え、最初で最後の勝機だったのかもしれない。翌10月の臨時国会冒頭解散を断行すれば与党勝利は間違いなかっただろう。だが慎重な菅は「政策評価を得てから」と政権の実績を積む〈待ちの姿勢〉にこだわった。

だが、時間を追って支持率は下がり、不支持が支持を上回る事態も起きる。全てはコロナ感染拡大が影響した。

こうした中で最新の支持率はどうなるのか。ワクチン接種停滞、五輪観客の迷走などが続き、支持率アップの要素は見当たらない。そこで、歴代内閣でも〈危険水域〉とされる支持率30%ラインに近づくのかどうか。30%前後になれば、衆院選にも黄信号が灯ることを意味する。

揺らぐ足元

菅の足元が揺らぐ。

東京五輪を強行する一方で、4度目の緊急事態宣言に追い込まれた。こうした中での西村康稔経済財政・再生相による飲食店休業の金融機関働きかけ発言と、加藤勝信官房長官による西村発言撤回に伴う要請取りやめ。閣内の不協和音を露呈した。

さらに菅の地元選挙区の横浜での政治的な混乱も表面化している。横浜市長選を巡り保守分裂は必至だ。結果次第で菅自身の政治的な指導力が問われるかもしれない。

加えて、首相側近で次期衆院選では中心的な役割を担う山口泰明・自民党選対委員長が6日、突然の政界引退を表明した。党内からは「辞める人が選挙を仕切れるのか」との不満も出ているのが実態だ。

「選挙の顔」になれるのか

国政選挙で連戦連勝だった前首相・安倍晋三とは真逆に、菅になってから4月の衆参補選・再選挙の全敗、国政選挙の前哨戦とされた東京都議選での事実上の敗北と連敗が続く。

そこで、果たして菅で次期衆院選を戦えるのかとの声もくすぶる。だが、実際は「ポスト菅」が見当たらないの実態だ。

しかし、菅首相誕生の原動力となった二階俊博自民党幹事長の対応いかんによっては、実情が様変わりしかねない。まさに〈コロナ政局〉が巻き起こる。

二階は幾多の政治的な修羅場をくぐり抜け、抜群の政治勘と行動力に秀でる。その二階が先週、小池百合子東京都知事の政治センスを改めて評価し、「国会に戻るなら大いに歓迎したい」と秋波を送った。二階と小池は政治行動を共にした時期も長い。

「頭の片隅にもない」の紙背

小池は国政復帰の指摘が絶えない。東京都議選でも、投開票前日に顧問を務める都民ファーストの激励に駆けつけ、政治的な存在感を示した。都議選での「小池劇場」の側面は当欄7月5日掲載の「検証 菅政権」20でも触れた。

小池は二階の秋波に対し「感謝したい」と述べつつ、自身の国政への転身について「頭の片隅にもない」と強調した。マスコミ出身の小池は、自身の言葉の重みと見せ方を熟知している。明日の新聞の見出しになり、政治家の間でどう読み解かれるのかも。

つまり政治用語では「頭の片隅にもない」とは、「頭の真ん中にある」の意味でもある。菅、二階、小池、さらに復権を模索する前首相の安倍、次期衆院選に危機感を募らせる公明党代表の山口那津男、野党の存在感が問われる立憲民主党代表の枝野幸男らを軸に、〈コロナ政局〉は動き出すはずだ。

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