農業経営生き残るため 食のニーズに対応を2014年1月22日
JAバンク栃木らが農業経営セミナーを開催
栃木県農業法人協会とJAバンク栃木は1月16日、宇都宮東部ホテル(栃木県宇都宮市)で「栃木県農業経営セミナー」を開催した。農業経営者、JA役職員など90人が参加した。
◆「農業を知的産業に」
このセミナーは、農業経営に役立つ情報提供や関係者同士の情報交換の場を提供しようと両者が共催しているもので、今年で3回目の開催。
JAバンク栃木運営協議会の小島俊一副議長は開会のあいさつで、「4月の霜害、10月の台風など自然の力の大きさを改めて痛感する1年だった」と昨年を振り返りながら、「TPP交渉や農政の動向に注視が必要な、めまぐるしい環境変化のなかでJAグループは十分に役割を発揮していきたい」と今後の活動に向けての抱負を述べた。
今セミナーでは、昨春設立されたJA6次化ファンドが紹介された。6次産業化については、栃木県農業法人協会の手塚博志会長は「日本は水などの農業資源に恵まれた農業最適国だ。6次産業化をきっかけに農業を知的産業にし、国の基幹産業にしていこう」と参加者らに呼びかけた。
◆農業者には大きなチャンス
そのほか、農業ジャーナリストの青山浩子氏が「強い農業 生き残る経営者」をテーマに講演した。
青山氏は、これからの国内の農林水産業は人口減少を上回るペースで業界規模が縮小するだろうとの見通しを紹介する一方で、「しかし、高齢者率や単独世帯数が増え、消費者の食へのニーズは高まるだろう。今後ますます中食や介護食などのニーズに対応することが、農業者にとって大きなチャンスになる」と述べた。
そのうえで、「農業者の生きる道」は、大量生産でコストカットする規模拡大パターン、6次産業化パターン、その両方をやるパターンの3つあると指摘。とくに6次産業化の成功ポイントとして、「商売の感覚を持つ」「企業との連携を検討する」「時流を読む」などが大事だと述べた。
セミナーの参加者は、「農業に限らず、経営、人材育成、自己啓発などいろいろな場面で活用できる内容だった」「豊富な事例分析に基づく内容で、説得力があった」「具体的で新しい情報提供があった」と感想を述べた。
(写真)
講演する青山氏
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