農業の景気DI悪化 日本公庫2015年3月31日
日本公庫(日本政策金融公庫)農林水産事業は、融資先である担い手農業者を対象にした「平成26年下半期農業景況調査」(27年1月実施)結果を公表した。
図のように農業全体の26年の景況DI(※)は、25年の▲1.4から32.3ポイント低下して▲33.7とマイナス幅が大幅に拡大した。
業種別にみると販売価格が好調な養豚の景況DIが67.5ともっとも高く、米価が下落している稲作は、北海道で63.0ポイント低下の▲67.2、都道府県で60.8ポイント低下の▲71.0と、業種別でもっとも低い結果となっている。
また、販売価格の低下や生産コストの上昇がみられる露地野菜が25年の15.1から▲15.7へ、施設野菜が同15.6から▲8.4へ、肉用牛が同20.5から▲1.2へ、きのこが同4.7から▲20.7へ、施設花きが同▲2.8から▲34.4へと20ポイント以上マイナス幅が拡大している。
その一方で、ブロイラーは▲22.4から10.4へと、好調な販売価格に支えられて景況が大幅に改善し、日本公庫が調査を開始した22年以来、初めてプラスに転じた。
生産コストDIも、原油、穀物の国際市況は若干下がりつつはあるが、円安の進行の影響もあり、耕種部門、畜産部門ともに依然として厳しい状況にある。
※景況DI:「DI」とは動向指数=Diffusion Indexの略。DIは前年と比較して「良くなった」の構成比から「悪くなった」の構成比を差し引いたもの。DI値に2.5以上の差異がある場合は上向きまたは下向きの矢印、2.4以内は平行の矢印で表記する。
(図1)景況天気図

(図2)耕種・畜産部門別実績

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