【TPP】TPP批准させない3.30決起集会2016年4月1日
4月5日から予定されているTPPの国会審議を前に批准阻止を訴えて決起集会が開かれた。700人が参加し国会周辺をデモした。
TPPに反対してきた団体・個人が結集して国会前で座り込みを行った後、憲政記念館で決起集会を開いた。
日本医師会の前会長でTPP交渉差止・違憲訴訟の会代表の原中勝征氏は「日本がどん底に陥ってしまう瀬戸際。TPPだけでなく安保法制、原発、辺野古とすべて国民を無視し情報を開示しないまま進められている。これからの世代への責任として日本をよくするため心をひとつにしよう」と呼びかけた。
TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会の醍醐聰氏は「安倍総理はTPP交渉に日本は勝利したというが実績詐称だ。重要品目で174品目が関税撤廃。聖域の29%を売り渡した」と批判したうえで、地産地消の取り組みや地域企業を軸にした地域活性化策などが内外無差別の原則に反するとしてISD条項(投資家による国家への損害賠償の規定)で訴訟を起こされる可能性など「毒素」が協定に埋め込まれていると警鐘を鳴らし批准阻止を訴えた。
オールジャパン平和と共生運営委員の植草一秀氏は国会決議に盛り込まれている「国の主権を損なわないISD条項などそもそもあり得ない」と指摘、党派を超えて主権者が連携を呼びかけた。
アジア太平洋資料センターPARC事務局長の内田聖子氏はTPP協定について「自由化に向かう一方通行の協定。各国の規制を内側から壊していくもの」とその本質を指摘。ニュージーランドや豪州、さらに米国でも市民の間でTPP反対運動が広がっているという。そうした国では政府も国民への説明会を現在も続けており「日本だけがこれほど批准を急ぐのは異常」と指摘した。
そのほか各地域から決意表明があった。畠山房郎JA岩手中央会常務も参加。「政府の影響試算はあの程度で済むのか。減少分を100%補償するような政策大綱が出されているわけでもなく、自給率45%を実現できるのか。現場には不安、心配が渦巻いている。草の根からしっかり理解して、まわりに問題点を広めていきたい」と話した。
北海道農民連の石川純雄委員長はTPPにはオール北海道で反対してきたことを強調するとともに、クリーン農業を旗印にした北海道独自の食の安心・安全条例がTPP協定で規制緩和の対象になって、安全・安心な食料生産と供給ができなくなるのではと懸念を訴えた。
安保法制に反対するママの会など母親、女性、子どもも参加。国民の主権が無視されるTPPに「戦争と同じ。ISD条項は憲法より上だとすれば立憲主義のためにTPPにも反対を」などと呼びかけた。
集会ではTPPについて「政府の懸念に及ばすという説明とは異なり、私たちの命、暮らし、地域を脅かすだけでなく、参加各国の人権も主権も踏みにじることが明らか」、「内容を検証する十分な時間を与えないまま強行するなど、とうてい認められない。秘密主義を貫こうとする安倍内閣の姿勢は民主主義の観点からも許されるものではない」、「国会議員は自らの責任で行った国会決議を守るために全力をあげるべき。いのちよりも大企業の利益が優先される社会をつくるTPPにノーの声を挙げ続ける」とするアピールを採択した。
(関連記事)
・TPP契機に農政抜本変更を-有識者のフォーラム- (16.03.29)
・【TPP】福井県 コメ15億円減少-独自に影響試算 (16.03.28)
・【TPP】衆議院にTPP特別委設置 (16.03.24)
・【TPP】秋田県の生産減少287億円 政府試算の24倍-県中央会公表 (16.03.09)
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】ブロッコリーの黒すす症状 県内で初めて確認 愛知県2025年7月3日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 富山県2025年7月3日
-
【注意報】花き類、野菜類、ダイズにオオタバコガ 県内全域で多発のおそれ 愛知県2025年7月3日
-
【注意報】ネギ、その他野菜・花き類にシロイチモジヨトウ 県下全域で多発のおそれ 富山県2025年7月3日
-
【注意報】りんご、なしに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 宮城県2025年7月3日
-
【注意報】ねぎにシロイチモジヨトウ 県内全域で多発のおそれ 宮城県2025年7月3日
-
【注意報】セイヨウナシ褐色斑点病 県内全域で多発のおそれ 新潟県2025年7月3日
-
【注意報】いね 斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 山形県2025年7月3日
-
米生産に危機感 高温耐性品種など急務 日本作物学会が緊急声2025年7月3日
-
【人事異動】農水省(7月4日付)2025年7月3日
-
花産業の苦境の一因は生け花人口の減少【花づくりの現場から 宇田明】第63回2025年7月3日
-
飼料用米 多収日本一コンテストの募集開始2025年7月3日
-
米の民間在庫量 148万t 備蓄米放出で前年比プラスに 農水省2025年7月3日
-
【スマート農業の風】(16)温暖化対応判断の一助にも2025年7月3日
-
令和7年度「家畜衛生ポスターデザインコンテスト」募集開始 農水省2025年7月3日
-
農業遺産の魅力発信「高校生とつながる!つなげる!ジーニアス農業遺産ふーどコンテスト」開催 農水省2025年7月3日
-
トロロイモ、ヤマノイモ・ナガイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第347回2025年7月3日
-
【JA人事】JA町田市(東京都)吉川英明組合長を再任(6月26日)2025年7月3日
-
【JA人事】JAふくおか嘉穂(福岡県)笹尾宏俊組合長を再任(6月26日)2025年7月3日
-
国産農畜産物で料理作り「全農親子料理教室」横浜で開催 JA全農2025年7月3日