「改革集中期間」は31年5月まで 規制改革会議が見解2016年12月6日
政府の規制改革推進会議は12月6日に第7回会合を開き、農協改革に関する「農協改革集中推進期間」を議題とし、この期間について「平成26年6月から平成31年5月までの5年間」との見解をまとめた。
「農協改革集中推進期間」については、平成26年6月の「政府・与党のとりまとめ」(農協・農業委員会等に関する改革の推進について:平成26年6月10日)では「5年間を農協改革集中推進期間とし」と記述されている。
一方、同年6月24日の「規制改革実施計画」では「今後5年間を農協改革集中期間とし」と記述されている。政府・与党のとりまとめには、具体的な期間を示さず単に改革を進める"時間"として「5年間」と記述していた。しかし、この日の会合ではこの2つの文書がともに26年6月にとりまとめられたことから、農協改革集中推進期間は「平成26年6月から平成31年5月までの5年間である」ととりまとめた。
会合では委員から、JAグループが平成26年11月に「JAグループの自己改革について」を決定していることを指摘し「(規制改革会議の見解を)共有できるはずだ」との意見が出たという。
この日の会合で具体的な期間を議題としたことについて、大田弘子議長は記者会見で「農協改革に関する意見」を規制改革推進会議として決定した11月28日の会見等で具体的期間について質問が出たことなどから「早い時点で明確にした」と話し、意見書にある「農協改革集中推進期間」を具体的に補足する文書として「意見書の中身をクリアに示した」とした。
規制改革推進会議としての見解だが、会合では議長代理で農業WGの金丸恭文座長が「農林水産省と調整のうえ事務局で整理してもらった」と補足説明したという。
同会議は農協改革をフォローアップする方針を意見書に明記しているが、今回の見解で示したのは、全農改革など「農協改革集中推進期間までに実施するとされている改革は、平成31年5月までの期間を念頭においてフォローアップするということ」だと太田議長は限定し「フォローアップ自体はずっと続きます」と強調した。
一方、4月に施行された改正農協法の附則では「施行後5年をめどに」と、准組合員の利用規制について検討を加え結論を得ることととされているほか、農林中央金庫の事業と組織、農地利用の状況なども実施状況を検討するなどとしている。 この附則について規制改革推進会議は改正農協法施行後、「5年となる平成33年3月を目途に、改革の成果を踏まえて、必要があれば制度の見直し検討を行う時期であり、農協改革集中推進期間とは別である」との見解を示した。
この「期間」の問題は規制改革推進会議と改革スタートを改正農協法が施工された今年4月とする与党農林幹部とでは認識が食い違っている。
森山前農相は本紙インタビュー(11月30日号)で与党とりまとめについて「5年間を農協改革の集中推進期間とするとしており、農協は重大な危機感を持って自己改革を実行するよう、われわれがお願いをしたということです」と指摘し、期間は「今年の4月に改正農協法が施行されていますから今年4月からの5年間に改革を進めるというのが原則だと思います。この期間の取り方についていろいろと言う人がいますが、法律が成立・施行されたことが前提だと思います」と平成33年3月までと明言している。
(写真)内閣府で記者会見する大田弘子議長
(関連記事)
・規制改革提言「全部押し戻すことが大事」-森山前農相 新世紀JA研の要請活動で (16.11.22)
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】りんご等にチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で初めて確認 長野県2025年11月13日 -
【特殊報】ミカン、モモにチュウゴクアミガサハゴロモ 県内の農地で確認 岡山県2025年11月13日 -
【特殊報】カンキツにチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で初めて確認 大分県2025年11月13日 -
集荷業者への融資 「米を売って返済」今年は? 銀行のスタンスさまざま2025年11月13日 -
クルミ割り【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第364回2025年11月13日 -
オオタバコガ、シロイチモジヨトウ 関東・東海等で多発 病害虫発生予報第9号 農水省2025年11月13日 -
県奨励品種採用から100年 岡山県産米「朝日フェア」開催 JA全農2025年11月13日 -
「みのりカフェ福岡パルコ店」開業11周年記念 特別メニュー13日から提供 JA全農2025年11月13日 -
第19回全農学生『酪農の夢』コンクール受賞作品が決定 上位4作品の朗読動画を公開 JA全農2025年11月13日 -
浅草寺で第70回虫供養 クロップライフジャパン2025年11月13日 -
ブロッコリー 大型花蕾生産技術で労働生産性の向上を実証 農研機構2025年11月13日 -
福井市で就農の魅力を発見「農の見学ツアー」参加者募集中2025年11月13日 -
鳥インフル ハンガリーからの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年11月13日 -
自律走行AIロボット「Adam」初回生産分を完売 輝翠2025年11月13日 -
花の終わった胡蝶蘭の無料回収サービス「フォアスゼロ」開始 ヒカル・オーキッド2025年11月13日 -
「第42回さいたま花の祭典」県内各地から自慢の花が集結 埼玉県2025年11月13日 -
「安全」「正確」な運転を競う ドライバーコンテスト開催 パルライン2025年11月13日 -
「やまなし地域おこし協力隊」合同募集セミナー開催 山梨県2025年11月13日 -
「ビオトープ米」を使ったチャーハンが「自然派Style」冷凍食品に新登場 コープ自然派2025年11月13日 -
全中会長候補にJA長野中央会の神農佳人会長2025年11月12日


































