米価 前年比6.4%上昇-平成30年農業物価指数2019年7月23日
農林水産省が7月19日に公表した平成30年農業物価指数によると、農産物価格指数は前年にくらべ3.0%上昇した。農業生産資材価格指数も上昇したが、農業交易条件指数は4年連続で改善した。
農産物価格指数(平成27年=100)は111.8となり、前年にくらべ3.0%上昇した。畜産物価格は低下したものの、米、野菜が上昇した。
米は130.4で前年にくらべ6.4%上昇した。平成27年産以降、主食用米から他の作物への転換が進むなど、3年連続で過剰作付けが解消されて民間在庫が減少し主食用米価が回復したことが影響した。
野菜は107.6で同6.9%上昇した。平成29年秋は台風被害と、その後は低温にともなう生育不良があり、30年1月から2月にかけてキャベツ、ハクサイ、ダイコンなどの価格が上昇したことが影響した。
果実は114.4で同3.4%上昇した。29年夏以降の天候不順と秋の台風の影響でリンゴ、ミカンの生産量が減少し、年明け以降に必要な在庫量が確保できなかったことから価格が上昇したことが影響した。
畜産物は103.7で同2.4%低下した。これは肉豚価格の低下が影響した。豚の流行性下痢(PED)が沈静化して生産量が増えたため。
一方、農業生産資材価格指数は100.7となり同1.9%増加した。畜産用動物価格は低下したものの、光熱動力、飼料等の価格が上昇した。
畜産用動物では、肉用子牛価格が平成28年まで高騰を続けていたが、29年以降、生産基盤対策の強化で繁殖基盤が回復し価格が落ち着いてきた。
肥料は94.3で同1.7%上昇。原料価格や海上運賃の上昇、と高度化成など複合肥料価格の上昇が影響した。
飼料は96.1%で同4.0%上昇した。原料価格や海上運賃の上昇で配合飼料価格が上昇したことが影響した。
光熱動力は107.0で同11.8%上昇した。主要産油国の協調減産で供給が減少し、30年10月まで原油相場が上昇傾向にあったことが影響した。
◆4年連続で交易条件改善
農業交易条件指数(農産物価格指数÷農業生産資材価格指数×100)は111.0となり前年にくらべ1.1%上昇した。この指数は生産者の収益環境の変化を指数化したもので、指数の上昇は農業経営の環境改善を意味する。30年は4年連続で上昇した。
重要な記事
最新の記事
-
【第46回農協人文化賞】資金循環で地域共生 信用事業部門・埼玉県・あさか野農協組合長 髙橋均氏2025年7月14日
-
【第46回農協人文化賞】組合員の未来に伴走 信用事業部門・秋田やまもと農協常務 大鐘和弘氏2025年7月14日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2025年7月14日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2025年7月14日
-
主食用米の在庫なし、農機の修理・メンテナンス年3000件 JA常総ひかり2025年7月14日
-
【'25新組合長に聞く】JA岡山(岡山) 三宅雅之氏(6/27就任) 地域を元気にするのが農協の役割2025年7月14日
-
JA全農ひろしまとJA尾道市、ジュンテンドーと 売買基本契約を締結、協業開始2025年7月14日
-
蒜山とうもろこしの宣伝強化 瀬戸内かきがらアグリ事業も開始 JA全農おかやま2025年7月14日
-
酪農の輪 プロジェクト 夏休み親子で「オンライン牧場体験」開催 協同乳業2025年7月14日
-
大阪府泉北郡に「JAファーマーズ忠岡」新規開店 JA全農2025年7月14日
-
食農と宇宙をつなぐイベント あぐラボとMUGENLABO UNIVERSEが共催2025年7月14日
-
岩手県産のお肉が送料負担なし「いわちく販売会」開催中 JAタウン2025年7月14日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(2)2025年7月14日
-
「とちぎ和牛」が7年ぶりに全国最高位 "名誉賞"獲得 「第27回全農肉牛枝肉共励会」2025年7月14日
-
【役員人事】北興化学工業(9月1日付)2025年7月14日
-
第148回秋田県種苗交換会キャッチフレーズ決定 全国906作品から選出2025年7月14日
-
無料でブルーベリー食べ放題 山形・鶴岡の月山高原で地域活性イベント開催2025年7月14日
-
農地調査AI支援サービス「圃場DX」デジタル庁「技術カタログ」に掲載 LAND INSIGHT2025年7月14日
-
クマ対策用電気さく線「ブルーキングワイヤー」販売を本格化 未来のアグリ2025年7月14日
-
屋外作業の暑さ対策製品など展示「第11回 猛暑対策展」に出展 サンコー2025年7月14日