Go To Eat始動も早くも見直し 農水省2020年10月9日
10月1日から予約サイトを利用したポイント付与と、プレミアム食事券の発行の2つからなる「Go to eatキャンペーン」が全国でスタートした。新型コロナウイルス感染対策に取り組む飲食店の需要を喚起し、同時に食材を供給する農林漁業者を支援する取り組みとして注目を集めるが、開始早々、一部制度の見直しを余儀なくされている。
農水省Go To Eatキャンペーン公式サイト
「Go To Eatキャンペーン」は飲食業を対象とした官民一体型の需要喚起キャンペーン。同キャンペーンでは特典の一つとして、期間中「ぐるなび」など13の飲食予約サイト経由でキャンペーン参加飲食店をネット予約・来店すると、ディナーで1000円×人数分、ランチ500円×人数分の後日使えるポイントまたは、クーポンが予約者に付与される仕組みだ。
4月に発令された緊急事態宣言で人々の外食を控える傾向が続き、外食業界に大きな影響を与える中、同キャンペーンが飲食業界では「業界の一助となることに期待している」との声が聞かれる。その一方で、焼き鳥屋チェーン・鳥貴族にネット予約で来店し、1品(税込327円)の商品を注文すると後日1000円分のポイントがもらえる方法がSNSを中心に広まり、「トリキの錬金術」と呼ばれる手法が話題となっていた。この場合、飲食店は予約サイトへ手数料の支払いが発生するため、支援につながらないとの指摘が出ていた。
これを受け、農水省は10月8日、「Go To Eat キャンペーン」の事業対象となっている飲食予約サイトを運営する事業者に対し、今後はキャンペーンで付与されるポイント未満での少額利用の飲食の場合は、ポイントを付与しないことを前提にした対応を例示した。前日の7日には、加藤勝信官房長官が会見で「昼食500円、夕食1000円未満の金額で飲食した場合には、ポイントを付与しない方向で対応策を検討していると聞いている。今まさにそうした方向で農水省が検討していると承知している」と述べ、早期の見直しを指摘していた。
また同日、Go To Eatオンライン予約状況と食事券の参加飲食店数を速報で発表。ポイント付与を開始した10月1、2日の2日間で約115万人の予約があり、うちランチは30万人、ディナーは86万人でこれをポイント付与額に換算すると10億円分(対給付金総額2%)に相当するという。
また、地域内の登録店舗で使える25%のプレミアムを付けた食事券を発行するプレミアム食事券の参加飲食店数は、10月8日発表の農水省速報値によると、10月5日時点で21府県23事業者で加盟登録した飲食店は2万9408店舗としている。
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