県内で初めてトビイロシワアリの被害確認 高知県2020年10月16日
高知県病害虫防除所は県内で初めてトビイロシワアリの被害を確認し、10月13日に特殊報を発信した。
9月15日に県東部の施設ナスほ場において、一部の株でアリの寄生と食害を確認。採取したアリを農林水産省神戸植物防疫所に同定依頼した結果、トビイロシワアリであることが判明した。
同種による被害は、これまでに福岡県、千葉県、広島県、香川県、佐賀県、長崎県、山口県、滋賀県、群馬県、茨城県、静岡県、埼玉県、長野県、新潟県、東京都、石川県、神奈川県、福島県の計18都県でナス、トマト、キャベツ、ブロッコリー、はくさい、カンキツ、バレイショ、アスター、ハボタンなどで報告されており、同県での被害確認は初となる。
トビイロシワアリによる地際部の食害・茎頂部の食害
被害の特長として、株元に土を盛って営巣し、主に根や地際部の茎を加害してくぼんだ食害痕を形成する(写真参照)。激しく食害を受けた株が萎凋、枯死に至る事例も報告されている。また、今回の事例では茎頂部(写真参照)および花卉への食害も確認した。
トビイロシワアリの側面と背面
屋久島以北の日本各地に分布しており、西南日本では野外でごく普通に見られる。働きアリの体長は2.5mm前後、体色は褐色から黒褐色で、頭部の表面にはほぼ平行に縦走するしわを有する。また、腹柄は2節あり、前伸腹節後背部には1対のとげ状の突起(前伸腹節刺)を持つ。草地や裸地など開けた環境に生息し、石の下や土中に営巣する。雑食性で昆虫、植物の芽や種子、樹液や甘露など幅広く食する。 防除対策では現時点で、ナスおよびその他の作物において同種に適用のある農薬はなく、深耕やほ場周辺の除草、灌水で巣を破壊するなど、物理的・耕種的防除を促している。
その他、病害虫情報はこちら
重要な記事
最新の記事
-
"強い農協"仲間と共に 元JA熊本経済連会長・上村幸男氏(1)【プレミアムトーク・人生一路】2025年6月19日
-
"強い農協"仲間と共に 元JA熊本経済連会長・上村幸男氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年6月19日
-
小さくなって人気が出たヒマワリ【花づくりの現場から 宇田明】第62回2025年6月19日
-
媒体取扱手数料を新設 農林中金2025年6月19日
-
国連が制定「サステナブルガストロノミーの日」記念祭を開催 AgVenture Lab2025年6月19日
-
【JA人事】JAあまるめ(山形県)佐藤一彦組合長を再任(6月8日)2025年6月19日
-
女の伝えたイモ・ホドイモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第345回2025年6月19日
-
2年連続で減収 信頼回復に力 日本穀物検定協会2025年6月19日
-
配合飼料供給価格 トン当たり約2200円値下げ 令和7年7~9月期 JA全農2025年6月19日
-
ダイナミックフェア出展するやまびこジャパン 36Vの動力噴霧機やハンディーソー、ラジコン草刈機を紹介 JA全農いばらき2025年6月19日
-
JAぎふ稲羽支店がオープン JA全農岐阜2025年6月19日
-
いちご新規就農者研修生募集 JA全農岐阜2025年6月19日
-
営農支援フェア2025に2000人超来場 最新農機を展示・実演、セルフメンテナンス講習も実施 JAグループ宮城2025年6月19日
-
都市と農をつなぐ学びの場 大学生が企画「五感で学ぶ親子食育ツアー」開催 全国農協観光協会2025年6月19日
-
肥料価格高騰緊急支援で上限10万円の給付金 県内各所で説明会 千葉県2025年6月19日
-
GREEN×EXPO 2027の "応援の輪"広がる 横浜のイベントや赤レンガ倉庫で「Blooming RING」配布 2027年国際園芸博覧会協会2025年6月19日
-
非常食に新しい選択肢「お米でできた麺で食べる 米めん」シリーズ登場 ケンミン食品2025年6月19日
-
全国の『地牛乳』や国産牛肉を直売「第8回らくのうマルシェ」開催 全酪連2025年6月19日
-
坂口農園 「ありがとう」の文字入りメロン ふるさと納税返礼品に登場 石川県小松市2025年6月19日
-
プロ野球チーム「佐賀アジアドリームズ」ホームタウンの耕作放棄地で米づくり開始2025年6月19日