タマネギべと病の二次感染株発生で注意報 佐賀県2021年3月8日
佐賀県農業技術防除センターは3月4日、タマネギべと病の発生を受け、病害虫発生予察注意報第5号を発表した。一部のほ場では二次感染株を確認しており、防除の徹底を呼びかけている。
二次感染株(撮影:佐賀県農業技術防除センター)
3月3日に県内のマルチ栽培10ほ場(早生品種)を調査した結果、一次感染株の平均発生株率は0.07%(平年0.26%)で平年をやや下回ったが、一部のほ場では二次感染株が確認された。同日、県内の露地栽培10ほ場(中晩生品種主体)の調査では、一次感染株の平均発生株率は0.39%(平年0.25%)で平年よりやや多い結果となった。
福岡管区気象台が2月25日に発表した九州北部地方の1か月予報では、向こう1か月の天候は平年に比べ曇りや雨の日が多いと予想している。同センターの担当者は「この病に好適な環境となることから、感染リスクがさらに高まっている」と話し、一次感染株の抜き取りや薬剤防除による二次伝染の予防散布の徹底を呼びかけている。
防除対策では、周囲への伝染源となる一次感染株の発生状況を必ず観察する、発生を認めた場合は直ちに抜き取り、ほ場に放置せず適切に処分する。薬剤による二次伝染予防では、最新の気象予報や伝染時期、薬剤防除体系を参考に予防散布を徹底する。降雨などでほ場条件が悪く、乗用管理機で防除できない場合は動力噴霧器による手散布で対応するよう促している。
ジマンダイセン水和剤の散布は、10日間隔での4~5回散布を基本とし、前回散布の7日後以降に曇雨天が予想される場合は前倒しで散布を行う。防除効果を安定させるため、散布から降雨までの期間を24時間は確保する。この剤には展着剤として、ミックスパワー、まくぴか、ニーズ、ササラのいずれかを加用する。
タマネギべと病の伝染時期と薬剤防除体系(例)
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