水稲のカメムシ類急増 雑草管理と薬剤防除の徹底を 愛媛県2021年8月2日
愛媛県病害虫防除所は7月30日、県下全域で斑点米カメムシ類の発生が平年に比べ多いこを受け、病害虫発生予察注意報第1号を発表した。四国地方の向こう一カ月の気象予想では、カメムシの発生を助長する高温傾向が続くことから、注意を呼びかけている。
ミナミアオカメムシ(右)、アカスジカスミカメ
7月中旬の定点調査では、早期水稲の本田における発生ほ場率、掬取り虫数は平年の約0.9~1.1倍だったが、畦畔での発生地点率は平年の約1.6倍、掬取り虫数は平年の約1.5倍となった。
普通期水稲では、本田の発生圃場率、掬取り虫数ともに平年並だが、畦畔の発生地点率は平年の約1.4倍、掬取り虫数は約1.6倍といずれも高かった。
本田、畦畔ともに主要な発生種はアカスジカスミカメだった。西条市西泉の予察灯誘殺数では、アカスジカスミカメが平年に比べ6月中旬から7月中旬に多く推移し、松山市上難波では、7月上旬からミナミアオカメムシの多発が確認された。防除対策は次のとおり。
〈防除対策〉
○ ほ場周辺の除草を徹底する。ただし、出穂直前の除草は、カメムシ類を圃ほ場内に追い込む可能性があるため、出穂15日前までに除草を行う。
○出穂期の定期防除でほ場密度を下げ、乳熟期~糊熟期(出穂後10~15日)に追加防除を実施する。発生が減らない場合は、追加防除の7~10日後に再度防除を行う。
○ミナミアオカメムシに対してはMR.ジョーカー剤の効果が劣るため、発生種に適した薬剤を選択する。 ○ミナミアオカメムシやクモヘリカメムシは、本田内でも繁殖し、斑点米の産出能力も高いため登熟後期まで被害が続く。このため、防除実施後も発生状況に注意する。
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