ウクライナからのペット検疫に特例措置 早期に飼い主の元へ 農水省2022年4月19日
ロシアの侵攻で、ウクライナから日本への避難者とともに一緒に入国したペットについて、農水省は4月18日、避難民の元へ早く戻れるよう、通常は狂犬病予防法などに基づいて最長で180日間必要な施設での係留を、一定の要件を満たせば避難民の滞在先か支援者宅で過ごせるよう特例措置をとることを明らかにした。同省は「狂犬病の侵入を許さない措置をとってもらったうえで、家族同様のペットとともに日本の生活に早く慣れてほしい」と話している。
同省によると、先月26日から4月9日にかけて、ウクライナから日本に避難してきた住民からペットとの入国について4件、計5頭の申請があったという。日本では狂犬病予防法などに基づいて相手国で検疫などを済ませた証明書がない場合、動物検疫所で最長180日間の係留が必要となるが、避難民から長期間ペットと離れ離れになることへの不安や民間業者に世話を委託すると費用負担が重くなることから改善を求める声が上がっていた。
こうした中、農水省は、ウクライナが戦争状態で証明書発行が困難であることの事情を考慮して、①マイクロチップによる個体識別をしていること②狂犬病のワクチンを2回摂取していること③必要な抗体量の数値が確認できることの3つの要件を満たしていれば、本来は係留が必要な期間中も飼い主の滞在先か支援者宅でペットを世話することを認める特例措置をとることを決め、各地の検疫所に通知した。ただし飼い主の元に戻す場合は、1日2回の健康観察や週1回の検疫所への報告、ほかの犬などと接触させない管理、人をかんだりしない対応など、十分な管理を求めることにしている。
同省によると、検疫所の施設で過ごしている犬のうち数頭は17日に血液を採取して抗体量を調べており、問題なければ早ければ21日に家族の元に帰れるという。今回のケースは災害救助犬が日本に来る事例などと同様の措置で、同省の熊谷法夫・大臣官房審議官は「一緒に来日したペットは避難した方にとって勇気と元気を与えてくれる家族同様の存在だと思うので、病気の侵入防止対策を十分にとったうえで、一緒に日本での生活を過ごしてほしい」と述べている。
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