モロッコが「日本の肥料原料の安定的供給に協力」 同国訪問の武部農林水産副大臣に2022年5月17日
肥料原料の高騰や安定供給が懸念される中、金子原二郎農相は5月17日の閣議後会見で、りん鉱石の世界的な産出国のモロッコのエネルギー担当大臣が、同国を訪問した武部新農林水産副大臣に対し、「日本の肥料原料の安定的供給に協力したい」と肥料の調達に協力する姿勢を示したことを明らかにした。
武部農林水産副大臣(右)とベンアリー・エネルギー移行・開発大臣との会談(農林水産省提供)
武部副大臣は、今月15日と16日にモロッコを訪問し、ベンアリー・エネルギー移行・開発大臣などと会談した。モロッコはりん安の原料であるりん鉱石の世界的な産出国で、輸入の大半を頼ってきた中国が肥料の輸出規制をする中、JA全農は昨年末からモロッコ産のリン安を緊急調達するなどして供給数量の確保に努めてきた。
こうした経緯を踏まえ、会談の中で、武部副大臣が肥料原料の安定供給を働きかけたところ、ベンアリ―大臣は「両国のこれまでの貿易関係をさらに発展させ、リン安等の肥料原料の安定的供給に協力したい」と答えたという。また、武部副大臣は、農業漁業大臣や外務大臣とも会談し、水産分野の安定的な関係の継続や農林水産分野の二国間関係の強化を図ることも確認した。
ロシアのウクライナ侵攻などでさまざまな資材が高騰し、特に肥料をめぐっては秋の肥料価格の高騰や今後の安定供給が懸念されており、金子農相は「特定国への依存を可能な限り減らし、調達国の多角化を図ることにしている。今後も関係事業者などと連携をとって輸入原料の安定した調達環境を整備するとともに、堆肥等の国内資源の活用で輸入肥料原料の代替を図るなど、あらゆる方策を検討していきたい」と述べ、今後の安定供給に努める姿勢を示した。
重要な記事
最新の記事
-
不測事態の食料確保、スマート農業法など3法案 衆院で審議スタート2024年4月25日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年4月25日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年4月25日
-
【注意報】ウメ、モモ、などに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 和歌山県2024年4月25日
-
【特殊報】キュウリに「キュウリ黄化病」府内で初めて確認 京都府2024年4月25日
-
電動3輪スクーター「EVデリバリー」JA豊橋に導入 ブレイズ2024年4月25日
-
ほ場作業の約9割を自動化するオートコンバイン「YH6135,A7135,A」発売 ヤンマー2024年4月25日
-
むらぐるみの共同労働【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第288回2024年4月25日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「農村は国の本」~焚書として消された丸本彰造著『食糧戰爭』が復刻された2024年4月25日
-
【JA人事】JA水戸(茨城県)新組合長に園部優氏(4月21日)2024年4月25日
-
【人事異動】フジタ(4月1日付)2024年4月25日
-
米麦水分計PB-Rを新発売 ケツト化学2024年4月25日
-
全国の小学校・児童館に横断旗を寄贈「7才の交通安全プロジェクト」こくみん共済 coop2024年4月25日
-
自然とふれあう農業体験 伊勢崎市で27日に開催 パルシステム群馬2024年4月25日
-
野菜の鮮度保持袋で物流2024年問題解決へ「JAGRI KYUSHU」に出展 ベルグリーンワイズ2024年4月25日
-
粉末化でフードロス解決に挑戦 オンラインセミナー開催 アグリフューチャージャパン2024年4月25日
-
長期保存食「からだを想う野菜スープ」シリーズ新発売 アルファー食品2024年4月25日
-
生産者と寄附者が直接つながる「ポケマルふるさと納税」が特許取得 雨風太陽2024年4月25日
-
焼けた香りや音に満足感「パンの食習慣」アンケート実施 パルシステム2024年4月25日
-
埼玉県産いちごの魅力を伝える「いちごソング」が完成2024年4月25日