明治用水頭首工の漏水事故で4700haの水田に影響 全国390か所の施設緊急点検へ2022年5月20日
愛知県豊田市にある農業用水などを供給する取水施設「明治用水頭首工」で漏水が発生し、今月17日から川からの取水ができない状態となり、東海農政局などが対応にあたっている。金子原二郎農相は20日の閣議後会見で、この事故を受けて、全国の国営造成施設の頭首工390カ所を緊急点検することを明らかにした。
明治用水頭首工近くの仮設ポンプ設置の状況(東海農政局ホームページより)
東海農政局の発表などによると、「明治用水頭首工」の漏水は17日に拡大し、農業用水などの取水ができない状態が続いている。愛知県などからの聞き取りによると、同頭首工から農業用水を取水している水田は約4730haあり、水稲作付面積の約4割を占めるコシヒカリの田植えは終わったが、「あいちのかおり」などの品種の田植えはこれからで、ハウス栽培の花き等も含めて断水が長引くことの影響が懸念されている。現在、東海農政局で48台のポンプを設置して用水の確保をはかるとともに、漏水箇所の応急復旧に取り組んでいる。
この漏水事故を受けて、金子農相は会見で、同様の漏水事故の発生を未然防止するため、全国の国営造成施設の頭首工390カ所について、現場を確認する緊急点検を実施することを明らかにした。特に農業用水だけではなく水道水、工業用水も供給している施設と、受益農地面積の大きい施設約50か所を優先して緊急点検するという。また、国営造成施設以外の頭首工施設についても都道府県等に対して点検を依頼するとしている。
金子農相は「緊急点検をして、必要に応じて保守等の対応をはかり、農業用水の安定供給に努めたい」と述べた。
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