子牛価格下落で臨時・緊急支援対策 養豚対策も 農水省2022年6月16日
農林水産省は6月14日に子牛価格の下落にともなう繁殖農家への臨時・緊急支援対策を決めたほか、一部事業でも臨時に要件緩和を行うなど支援を実施する。
肉用牛生産は、中山間地域や離島などの基幹的な農業部門のひとつだが、小規模・高齢者層を中心に離農が進み、生産基盤の脆弱化が懸念されている。
そのため肉用牛経営安定対策補完事業のなかで、繁殖農家に対して「8才以上の高齢牛」の淘汰し、繁殖用雌子牛を導入する際、優良な雌子牛の導入には奨励金として1頭4万円を交付しているが、今回の臨時措置(12月まで)で6万円に引き上げる。
また、高性能牛を導入する場合は1頭5万円としていたが、これを9万円に引き上げる。
養豚対策では、生産性向上に向け優良F1母豚の導入支援のため1経営体当たり30頭まで1頭2万円を助成することにしている。それを臨時措置では導入上限頭数を45頭に緩和する。
そのほか配合飼料価格安定制度では、すでに異常補てん基金の国費積み増しをし、予備費から435億円と補正予算と合わせて665億円を確保した。
今年度第1、第2四半期の特別の措置として、発動基準を飼料原料輸入価格の値上がり幅115%を112.5%と引き下げた。これによって生産者負担は40億円の軽減になるという。
補てん金の着実な支払いの支援のため、異常補てん基金、通常補てん基金の民間積み立てに対するつなぎ資金として農畜産業振興機構から237億円を支援する。すでに措置された分とあわせて387億円となる。
粗飼料の確保に向けては、県域を越える粗飼料流通のモデル的な取り組みについて、簡易な保管施設や輸送費などを補助率2分の1で支援する。
畜産農家の運転資金の確保では、コロナ禍と物価高の影響を受けている経営については実質無利子とする支援のほか、融資限度額を引き上げる。
通常は年間経費等の12分の6(半年分)、または600万円だが、コロナ禍と物価高の影響の両方を受けている場合は、経費の12分の18(1年半分)、または1800万円とする。どちらかの影響のみの場合は、経費の12分の12(1年分)、または1200万円とする。
そのほか農水省は食品事業者に対し、コスト上昇を適正に取引価格に反映するよう働きかけを行っている。
重要な記事
最新の記事
-
【人事異動】JA全農(10月1日付)2025年9月19日
-
【注意報】ダイズ、野菜類、花き類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年9月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】トランプ流企業統治改変の怪しさと日本への影響2025年9月19日
-
【サステナ防除のすすめ2025】秋まき小麦防除のポイント 除草とカビ対策を2025年9月19日
-
農業土木・鳥獣対策でプロフェッショナル型キャリア採用 課長級の即戦力を募集 神戸市2025年9月19日
-
「ヒノヒカリ」2万9340円 JAおおいたが概算金 営農支援が骨子2025年9月19日
-
米価下落に不安の声 生産委員 食糧部会2025年9月19日
-
【石破首相退陣に思う】地方創生、もっと議論したかった 日本共産党 田村貴昭衆議院議員2025年9月19日
-
配合飼料供給価格 トン当たり約550円値下げ 2025年10~12月期 JA全農2025年9月19日
-
(453)「闇」の復権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月19日
-
「1粒1粒 愛をコメて」来年産に向けた取り組み 令和7年度 水稲高温対策検討会を開催 JA全農ひろしま2025年9月19日
-
9月21日に第6回「ひろしまの旬を楽しむ野菜市」 「3-R」循環野菜や広島県産野菜を販売 JA全農ひろしま2025年9月19日
-
JA全農主催「WCBF少年野球教室」熊本市で27日に開催2025年9月19日
-
「長崎県産和牛フェア」東京・大阪の直営飲食店舗で開催 JA全農2025年9月19日
-
大阪・関西万博で「2027年国際園芸博覧会展 未来につなぐ花き文化展示」開催 国際園芸博覧会協会2025年9月19日
-
東京科学大学と包括連携協定を締結 農研機構2025年9月19日
-
日本の稲作を支えるデジタル技術を大阪・関西万博で紹介 BASFジャパン2025年9月19日
-
素材のおいしさ大切に 農協シリーズ「信州あづみ野のむヨーグルト」など新発売 協同乳業2025年9月19日
-
オートノマス水素燃料電池トラクタを万博で初披露 クボタ2025年9月19日
-
農業の未来を包装資材で応援「第15回 農業WEEK」出展 エフピコチューパ2025年9月19日