「穀物等の輸入から国産への切り替え一層強化」 食料自給率の伸び悩みで金子農相2022年8月9日
2021年度の食料自給率がカロリーベースで38%と、前年度を1ポイント上回ったものの依然として伸び悩んでいることについて、金子農相は8月8日の閣議後会見で、「穀物等の国際価格が高騰する中、輸入から国産への切り替えの取り組みを一層強化することで食料自給率の向上を図りたい」と述べ、国内の生産基盤を強化して自給率向上に取り組みたいとの考えを示した。
農水省は今月5日に公表した2021年度の食料自給率は、カロリーベースでは前年度より1ポイント上回って38%、生産額ベースでは4ポイント下がって63%と過去最低となった。国は食料・農業・農村基本計画で、カロリーベースで45%、生産額ベースで75%という目標を掲げているが、以前として低水準が続いている。
これについて金子農相は会見で、カロリーベースの食料自給率については、小麦や大豆の作付面積や単収の増加で前年度を上回ったものの、今後とも需要に応じた生産を通じて向上を図ることが重要であるとしたうえで、「国内で生産できるものは、できる限り国内で生産していくことが重要であり、引き続き、国内の生産基盤を強化して食料自給率の向上に取り組みたい」と述べた。
また、具体的な取り組みについて質問されたのに対し、「特に穀物等の国際価格が高騰する中、国産の小麦、大豆、米粉等の需要が拡大する機運が高まっていると認識している。輸入から国産への切り替えの取組を一層強化することで、食料自給率の向上を図っていきたい」と述べ、需要が高まってる穀物類などのさらなる生産増加に努めたいとの姿勢を示した。
さらに食料・農業・農村基本計画で定めた目標が1度も達成されていないことについては、「今年秋から食料・農業・農村基本法の検証作業に着手をして、将来にわたる食料の安定供給確保に必要な総合的な対策の構築に着手する考えであり、改めて総合的な対策を進めていきたい」と述べるにとどまった。
重要な記事
最新の記事
-
【解題】基本法改正は食料安保をめぐる現場での課題にどう応えようとしているのか 谷口信和東大名誉教授2024年4月23日
-
第18回全農学生「酪農の夢」コンクール「学校賞」新設 作品募集中2024年4月23日
-
元卓球日本代表・石川佳純が全国を巡る卓球教室 大分で開催 JA全農2024年4月23日
-
運営9年目・稼働率約9割 地域に喜ばれる貸出農園事業を展開 JAマインズ2024年4月23日
-
量販店等に終売通告を行う白米卸も【熊野孝文・米マーケット情報】2024年4月23日
-
【JA人事】JAむかわ(北海道)長門宏市組合長を再任(4月10日)2024年4月23日
-
【JA人事】JAとうや湖(北海道)高井一英組合長を再任(4月12日)2024年4月23日
-
農繁期の人材確保へ「いわて農業未来プロジェクト」支援開始 タイミー2024年4月23日
-
栃木県那須塩原市 道の駅「明治の森・黒磯」リニューアルオープン2024年4月23日
-
いちご生産量日本一 栃木県真岡市のPR動画「もおかのいちご物語」公開2024年4月23日
-
「夏のさつまいも博2024」さいたまスーパーアリーナで7月4日から開催2024年4月23日
-
知財功労賞「経済産業大臣表彰」を受賞 ブランド戦略とユニークな登録商標の活用が評価 サタケ2024年4月23日
-
令和5年冷凍食品の生産・消費調査 出荷額は7799億円で過去最高 日本冷凍食品協会2024年4月23日
-
農業を志す学生450人が来場「食品・農業就活サミット」開催 シンクロ・フード2024年4月23日
-
全国道の駅公式オンラインショッピングサイト「道の駅マルシェ」オープン2024年4月23日
-
千葉県市原市「第42回 市原市園芸まつり」開催2024年4月23日
-
食や農業の未来に「あったらいいな」を募集「未来エッセイ2101」AFJ2024年4月23日
-
その場で当たりが分かる「甘果にんじん」春キャンペーン開催 ファーマインド2024年4月23日
-
シードル生産者が大阪に集結「Osaka Cider Festival大阪林檎酒祭り」開催2024年4月23日
-
サラダクラブ産地表彰式 第8回「Grower of Salad Club 2024」開催2024年4月23日