山林価格 31年ぶり上昇 ウッドショックで「杉」56%アップ 田は下落2022年10月26日
(一財)日本不動産研究所は10月25日、今年3月末の山林素地価格と田畑価格を発表した。
山林素地価格のうち、用材林地は4万1082円(全国平均の普通品等10a当たり、以下同)前年にくらべ+0.0%、薪炭林地は2万8553円と同+0.1%となった。31年ぶりに下落から上昇となった。
ただ、価格水準をみると用材林地価格は最高だった1983年(8万9383円)の46.0%、薪炭林地価格は1982年(5万7382円)の49.8%の水準にすぎない。
価格上昇の要因はコロナ禍により世界的に木材価格が上昇しているウッドショックで山元立木価格も大きく上昇した。全国平均の利用材積1m3当たりの価格は、杉が4994円で前年比156.1%、桧が1万840円で同151.9%、松が2729円で同137.2%とそれぞれ大きく上昇した。
今年に入りロシアのウクライナ侵攻でウッドショックが再燃したことに加え、円安の侵攻も重なり杉、桧で1953年以降最大の上昇率となった。ただ、価格水準は杉で最高だった1980年(2万2707円)の22.0%、桧で同1980年(4万2947円)の25.2%と低水準にとどまっている。
一方、田畑の価格は下落が続いている。
田畑価格の推移(全国平均・普通品等・10a-当たり)
全国平均の普通品等10a当たりの田は65万7707円で前年にくらべ▲2.4%、畑は41万2987円で同▲1.4%と下落した。田は30年連続、畑は31年連続の下落。田は最高だった1992年(119万2792円)の55.1%、畑は1987年(68万2466円)の60.5%の水準となった。
田の価格が下落した理由はアンケートによると「農業後継者の減少」20.5%、「買い手がない」19.2%、「米価の下落」16.2%、「高齢化」16.0%、「農業経営の先行き不安」7.9%となった。2年連続の大きな米価の下落が理由の上位となった。
畑の価格が下落した理由は「農業後継者の減少」18.7%、「高齢化」18.0%、「買い手がいない」17.2%などとなった。
また、全国平均の田の賃貸料は10a当たり8438円で前年比▲2.2%、畑は同4927円で同▲0.9%の下落となった。
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