鳥インフルエンザ多発 危機意識持ち管理を 今シーズンすでに31例2022年12月8日
高病原性鳥インフルエンザが続発している。12月7日から8日にかけて5例が確認され今シーズンの発生はすでに31例となり、昨年、一昨年を上回るペースとなっている。農水省は7日、鳥インフルエンザ・豚熱・アフリカ豚熱合同防疫対策本部を開催し、野村哲郎農相が「全国どこでも発生する可能性がある。鶏舎の周りはあらゆる場所が汚染されているという危機意識をもって飼養衛生管理に取り組んでほしい」と生産現場に呼びかけた。
今シーズンの高病原性鳥インフルエンザは、これまででもっとも早い10月28日に岡山県で1例目が確認された。発生のペースは2020年度シーズンを上回って推移している。
農水省によると初発から40日後を比較すると2020年度は26例だったが、今シーズンは12月7日に2例が確認され28例となっている。
殺処分数は20年度は同時点で327万羽だったが、今シーズンは407万羽となっている。
野鳥での感染ももっとも早い9月25日に確認された。野鳥での感染事例も初発から40日後までに20年度が26例だったが、今シーズンは93例と多発しており、専門家は全国的に環境中のウイルス濃度が高まっていると指摘している。実際、これまで農場では過去に一度も発生したことがなかった福島県、鳥取県、山形県で確認されている。
こうしたことをふまえ野村農相は対策本部で「今後も全国どこでも発生する可能性がある。これまで発生したことがないからといって決して油断しないでほしい」、「鶏舎の周りは常にあらゆる場所が汚染されているという危機意識を持って対策に取り組みを」と呼びかけた。
具体的には、▽敷地内や鶏舎の周りの消毒の実施、▽農場に入る際の専用衣服と長靴への交換、鶏舎に入る場合の専用長靴への交換、交換の前後で使用する長靴が交わらないようにする、▽長靴を消毒するときは汚れをしっかり落としてから実施などの徹底を求めた。
また、発生した場合は、発生農場周辺の主要道路やため池周辺の消毒、ため池の水抜きなどの野鳥対策といった、地域一体となったまん延防止対策が重要と強調している。
農相は「今後とも最大限の緊張感をもって鳥インフルエンザの発生防止とまん延防止、アフリカ豚熱等のウイルスをわが国に侵入させないための水際対策の徹底に取り組んでいく」と述べた。
27例目から31例目の状況
27例目は12月7日に鹿児島県出水市の採卵鶏農場で確認された。約6万羽を飼養。鹿児島県では今シーズン6例目。
28例目は7日に福島県飯館村で採卵鶏農場で確認された。約10万羽を飼養。福島県では今シーズン2例目。
29例目は12月8日に山形県鶴岡市の採卵鶏農場で確認された。約2.7万羽を飼養。同県庄内町の農場(約4万羽)が疫学関連農場とされている。山形県での発生は初めて。
30例目は8日、鹿児島県出水市の採卵鶏農場で確認された。6.3万羽を飼養。鹿児島県では今シーズン7例目となる。
31例目は8日、愛知県豊橋市で確認された。アイガモを約1000羽飼養している。愛知県では今シーズン2例目。5日に発生した1例目の周辺を確認するために立ち入り検査をしたところ発生が確認された。
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