補給金と集送乳調整金 単価引き上げ 計1kg11.34円 2023年度畜産物価格2022年12月13日
農林水産省は12月13日、自民党の畜産酪農委員会に2023(令和5)年度の畜産物価格と関連対策を報告した。委員会として了承するとともに、その後の総合農林政策調査会、農林部会合同会議で了承した。農林水産省は14日に開く食料・農業・農村政策審議会畜産部会に畜産物価格を諮り、正式に決定する。
13日朝の自民党農林合同会議
加工原料乳 対象数量減も10万t枠確保
長引くコロナ禍による需要減とウクライナ情勢による飼料高騰など、畜産酪農経営の厳しさが増すなか政策価格の引き上げと十分な関連対策が求められていた。
脱脂粉乳・バター、チーズ、生クリーム等の乳製品に仕向けられる加工原料乳に交付する2023年度の加工原料乳生産者補給金単価は8.69円/kgで22年度から0.43円引き上げる。
また、集送乳調整金は2.65円/kgで同0.06円引き上げる。
補給金と集送乳調整金の合計は11.34円/kgで同0.49円/kgの引き上げとなった。
一方、総交付対象数量は330万tで22年度より15万t引き下げる。

ただし、関連対策としてALIC事業で65億円の酪農緊急パワーアップ事業を新規に実施する。この事業で、牛乳等の消費の減退で加工原料乳が増え総交付対象数量を超えた場合に、生乳の生産抑制を計画的に実行している指定生乳生産者団体等に対して、合計10万tを限度に、補給金と集送乳調整金の相当額を交付する。これによって総交付対象数量の引き下げ分を補う考えだ。
そのほか、この事業では生産者団と乳業メーカーが協調して行う脱脂粉乳在庫の削減の推進や、乳製品の消費拡大プロモーション、早期乾乳の推進、搾乳ロボット等の先進的機器の導入と一体的な施設整備なども支援する。それらによって生乳の需給改善を図り、生乳生産コストの上昇を円滑に価格転嫁できる環境を整備する、としている。
自民党の伊東良孝畜産・酪農対策委員長は。そのほか予備費での経産牛1頭当たりの補てん金交付や、補正予算での早期に経産牛をリタイアさせることなどへの支援も含めれば「相当の引き上げを達成できたと考えている」と述べた。
肉用子牛の保証基準価格は、黒毛和種を1.5万円引き上げ55万6000円としたほか、乳用種と交雑種は据え置きとした。
鶏卵生産者経営安定対策事業で標準取引価格が補填基準価格を下回った場合、その差額の9割補填しているが、23年度は補填基準価格を1kg28円引き上げ209円/kgとする。

畜産に関わるALIC事業では、和牛肉保管事業の後継事業として、増加した冷凍を冷蔵中心の和牛肉流通に段階的に戻すため、食肉事業者が行う産地と連携した需要開拓の取り組みに対して奨励金を交付する和牛肉の需要開拓支援に組み替える。
また、子牛の早期出荷に資する哺乳強化の取り組みの推進や、優良な繁殖雌牛の導入(4万円/頭、高性能牛は同5万円)の推進支援などは継続する。
そのほか、配合飼料価格安定制度に対する配合飼料メーカーなど民間の積立てが行われるまでのつなぎ拠出金を準備することも決めた。
会合ではJA全中の中家徹会長がJAグループの要請を十分ふまえた内容となったとあいさつし、「飼料価格の高止まりが懸念されるなかでJAグループ総力を適切な価格形成に向けた対応にも取り組みたい」と話した。また、小野寺俊幸酪農委員長(JA北海道中央会会長)は決定内容を評価するとともに、「畜安法については需給の安定と畜産経営の安定が確実に果たされるよう見直しに向けて十分協議を」と要請し「一連の決定内容を現場にしっかり伝えるとともに、全国の生産者が一体となってこの危機を乗り越えるため努力する」と述べた。
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