肥料飼料は3~4割上昇も農産物価格は横ばい 農家負担重く 2022年農業物価指数2023年2月2日
農水省は、1月31日に2022年の農業物価指数(概数)を公表した。20年を100とする指数で、肥料は130.5、飼料は138と2年間で大幅に上昇した一方、農産物価格は101.4とほぼ横ばいで、資材高騰が価格に反映されず、農家負担が重くなっている実態が浮き彫りになった。

公表された資料によると、2022年の農業物価指数は、生産資材全体では116.6で、肥料が130.5、飼料が138に上ったことで全体の指数を押し上げた形となった。また、前年の2021年からの騰落率をみると肥料が27.1%、飼料が19.4%上昇しており、特にウクライナ情勢や円安などを受けてこの1年間で資材高騰に拍車がかかった状況がうかがえる。
一方、農産物価格指数については、野菜全体で106.4に上昇したものの、米が80、麦が89.5などと下降し、全体で101.4とほぼ横ばいだった。前年の2021年からの騰落率は野菜が10%上昇しているものの米が9.7%下がるなど、農産物価格全体では0.6%の上昇にとどまった。生産資材が高騰しても価格には反映されず、農家の負担が重くなっている状況がうかがえる。
また、月別でみると、直近の22年12月の生産資材価格指数は121.6で依然として高水準が続いている。このうち肥料は153.3で、前年同月からは40.9%上昇、飼料は149.8で同24.6%上昇した。一方、12月の農産物価格指数は、102.3だった。前年同月と比較すると野菜は3.5%下がったものの、米は9.6%、畜産物が4.4%上昇している。
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