農作業事故死亡 242人 前年比28人減 2021年 農水省公表2023年2月14日
農林水産省は2月10日、2021(令和3)年の農作業事故死亡者数を公表した。65歳以上の高齢者の割合が約85%と高い水準で推移している。
2021年の農作業事故死亡者数は242人で前年に比べ28人減少した。
要因別にみると「農業機械作業による事故」が171人で70.7%を占める。農業機械作業に関わる死亡事故の要因は「機械の転落・転倒」が84人で49.1%を占める。
そのほかに事故死亡は「農業施設作業による事故」が7人(2.9%)、「機械・施設以外の作業による事故」が64人(26.4%)となった。
死亡者のうち65歳以上が84.7%、80歳以上が44.2%と高齢者の割合が高い。
就業者10万人当たりの死亡事故者数は10.5人で前年の10.8人からほぼ横ばい。建設業では6.0人、全産業では1.3人となっており他産業にくらべて依然として高い状態にある。
高齢化が進む日本社会のなかでも交通事故死亡者は1995年ごろに1万人を下回って以来、減少を続け2022年では2610人となっている。人口10万人当たりの高齢者の交通事故死亡者も直近10年間で7.66人から4.06人に半減している。
こうしたなか農水省は2020年に農業機械作業に係る死亡事故を2022年までの3年間で2017年比で半減する(211人→105人)目標を策定した。引き続き対策の強化が必要で3月1日から春の農作業安全確認運動に取り組む。
2023年春のテーマは「徹底しよう! 農業機械の転落・転倒対策」。ほ場周辺の危険箇所の確認、危険回避行動の実践、シートベルトとヘルメットの着用、安全フレーム付きトラクターの利用などを重視する。
とくに春の運動ではラジオ放送、有線無線、広報誌などの媒体を活用し、農業者に対する「声かけ」を実施する。その際、高齢農業者に確実にメッセージが届くように、家族や知人から声をかける。イメージは「あの田んぼに行くときは、南側は狭いから北から回ってね」、「橋を渡って左折するときは、速度を落としてね」などだ。春の農作業安全確認運動は5月31日までの3か月間。地方公共団体、JA、農業機械メーカー、その他農業団体など約1100団体が参加する。
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