飼料高騰で酪農家の離農加速 全国で6.5%減少 岸田首相が農相に対策指示2023年2月24日
野村哲郎農相は2月24日の閣議後会見で、生産者団体の協力で行った調査で、全国の酪農家の戸数(昨年12月時点)が対前年比で6.5%減り、都府県では8.2%減少していることを明らかにした。飼料高騰などで酪農家を取り巻く環境がかつてなく厳しいと指摘される中、離農が加速していることが数字で裏付けられた。岸田文雄首相は同日開かれた政府の物価・賃金・生活総合対策本部で、野村農相に対策を指示した。
野村農相が示した数字は、酪農家全体の9割が生乳を出荷している指定団体が酪農家戸数の動向を調査した結果に基づくもので、同日、中央酪農会議のホームページで公表された。
調査結果によると、昨年12月時点の指定団体に出荷する全国の農家戸数は1万1202戸で、前年より6.5%減少した。農水省によると、例年、酪農家は全国的に毎年4%ほど減り続ける傾向にあが、減少幅はそれを上回った。特に都府県では6456戸で前年より8.2%減少、例年2~3%の減少にとどまってい北海道でも4746戸で前年より4%減少するなど、全国的に酪農家の離農が加速している実態が数字で裏付けられた。
野村農相はこうした状況について、同日開かれた政府の物価・賃金・生活総合対策本部で報告した。これを受けて岸田首相から、非常に厳しい酪農経営の要因になっている飼料対策の具体化を進めるよう改めて指示を受けたという。
配合飼料価格をめぐっては今年度第3四半期(22年10月~12月)で1トン10万1000円を超える水準となり、配合飼料価格安定制度による基金から1トン当たり8000円程度を補てんするとともに、緊急対策としてコスト縮減の取り組みを前提に1トン当たり6750円の特別補てんを実施している。岸田首相は、今年1月の同会議で、1月から3月期についても配合飼料コストを抑制する追加対策を講じるよう指示していた。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】果樹カメムシ類による果実被害 多発のおそれ 秋田県2025年6月26日
-
水稲の高温耐性品種の作付け面積、16%超に拡大 高温登熟性「やや強」から「強」へ 農研機構2025年6月26日
-
サトイモと芋煮【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第346回2025年6月26日
-
JA豊橋 フェロモントラップによる害虫調査をAI予測に切り替え ミライ菜園2025年6月26日
-
JAとぴあ浜松が全面協力 夏季限定「三方原ポテトチップス」販売開始 湖池屋2025年6月26日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」亜熱帯気候特有の雨の中、パイン入り酢豚を完成 JAタウン2025年6月26日
-
「炎天マスター」お試しキャンペーンを実施 高温期のトマト栽培を支援 OATアグリオ2025年6月26日
-
大型連休は概ね堅調 一部で大阪・関西万博の効果も 外食産業市場動向調査5月度 日本フードサービス協会2025年6月26日
-
岡山市のナス ヤンマー本社ビルのレストラン「SEA&FARM by YANMAR MARCHE」で提供2025年6月26日
-
LINEで献立相談 対話型レシピ提案サービス「レシピトーク」提供開始 キユーピー2025年6月26日
-
北海道南富良野町などと包括連携協定を締結 タイミー2025年6月26日
-
鳥インフル ニュージーランドからの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年6月26日
-
中古農機具の査定がスマホで完結「ビデオ見積り」サービス開始 農機具王2025年6月26日
-
生産者横断の「高知トマトコミュニティ」始動 井上石灰工業2025年6月26日
-
埼玉県川口市に「コープ川口西店」7月1日オープン コープみらい2025年6月26日
-
環境配慮型マルチシート生分解性「NINJAマルチ」穴あきタイプ4モデルが新登場 オーミヤ2025年6月26日
-
岡山県新庄村と業務委託契約を締結 農業が軸の暮らしのモデルと地域戦略を立案 坂ノ途中2025年6月26日
-
プレミアムぶなしめじ「ぶなクイーン」パッケージをリニューアル ミスズライフ2025年6月26日
-
ビジネス影響を2年先までAIでダイレクト予測 日本初の長期予報技術確立 ウェザーニューズ2025年6月26日
-
スーパー作物「キヌア」塩排出機構の一端を解明 塩害に強い作物の創出に向けた道を切り拓く 国際農研2025年6月26日