畜産農家で断水・施設損壊43件 農業用施設730か所以上被害 能登半島地震2024年1月17日
農林水産省は1月16日、能登半島地震に関する緊急災害対策本部の第12回会合を開いた。被災地では外食企業の協力でキッチンカーによる食事の無償提供を行っていることなどが報告された。農林水産関係被害は畜産農家での断水、施設損壊など被害が明らかになった。
1月16日15時現在、石川県では畜産農家で断水と施設損壊が43件発生している。このうち損壊にともなう家畜被害が3件発生した。
道路損傷は22件、このうち農場への出入り不可が4件となっている。
そのほか県の農業試験場などの施設、食肉センター、緑化センターなどで被害が出ている。農地は41か所、農業用施設は269か所で被害が出ている。
新潟県ではイチゴ栽培の被害、JAの米倉庫、育苗施設などでの被害のほか、農地は8か所、農業用施設は116か所で被害が出ている。
富山県では新たに豚舎の基礎損傷、天井梁の亀裂などに被害が確認された。農地は43か所、農業用施設は195か所で被害が出ている。
被害状況は依然として調査中で坂本農相は農林水産被害全体として▽農地や水路、ため池などの農業用施設で730か所以上、▽山地災害や林道施設、木材加工・流通施設などで220か所以上、漁船の転覆、沈没、座礁196以上、漁港71港以上で被害出ていると話し、関係自治体と連携して被害状況を速やかに把握するよう指示した。
被害報告では新たに石川、富山、新潟の食品産業の被害も明らかになった。輪島市では醤油工場、味噌工場が全壊、珠洲市の味噌工場も全壊、能登町の醤油工場の一部崩壊、そのほか菓子工場5工場(輪島市3、珠洲市2)で全壊、菓子団体支部のうち能登町と穴水町は連絡が取れていないという。
食料支援では外食企業の協力を得てキッチンカーを利用した温かい食事の無償提供も行われている。このうちカレーハウスCоCо壱番屋は23日夜から31日まで七尾市内の小学校、中学校など避難所で夕方、カレーライスを無償提供する。
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