米、野菜上がるも生産資材高止まり 経営状況依然厳しく 農業物価指数 農水省公表2024年10月7日
農水省は9月27日、8月の農業物価指数を公表した。野菜と米にけん引されて農産物価格指数が前年同月比8.2%上がったが、農機具、諸材料が上昇するなど生産資材は高止まりし、経営状況の厳しさは解消されていない。
農産物の総合価格指数は112.3で、前年同月比8.2%上昇した(前月比は+2.3%)。
米は対前月比で+13.0%、対前年同月比で+4.3%となり99.3となった。米価(1等のうるち玄米60キロ)でみると、2020年平均は1万4260円だったが22年には平均1万1150円まで下がった。その後回復し、23年平均1万2090円が、需給の引き締まりを背景に24年春から上がりはじめ、「令和の米騒動」と呼ばれた8月には1万3390円となった(前年同期比+1530円)。ただ、それでも20年平均にはまだ及んでいない(この調査での農産物価格は、農業経営体が生産した農産物の販売価格から出荷・販売に要した経費を控除した価格である)。鶏卵は前年同月比-19.4%だったが、野菜は+19.8%、肉畜は+7.2%で、野菜と米が農産物価格上昇をけん引した。
農業生産資材価格指数(総合)は121.1で対前月比では▲0.2%低下したが、対前年同月比では0.1%上昇した。前年同月比で、肥料▲1.3%、飼料▲1.3%、光熱動力▲0.8%とやや下がったが、高騰が始まった22年と比べると高止まりが続いている。
農機具は過去最高を記録した7月と同水準の109.4(前年同月比+3.3%)、諸材料は117.3で前年同月比+2.8%だった。
農業交易条件指数(農産物価格指数÷農業生産資材価格指数×100)は92.7となり、前月より回復したとはいえ2020年を下回る厳しい経営状況が続いている。
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