米の生産力維持へ 戦略作物で需要創出 自民党が水田政策で論点整理2025年11月20日
自民党は11月19日に農業構造転換推進委員会を開き、当面の米政策について論点整理を行った。
11月19日の農業構造転換推進委員会
委員会ではこれまでの議論を踏まえて農水省が「論点と方向性」を説明した。
需給見通しについては、最新の生産量や需要量の情報把握に努め、気候変動や消費動向などの変化もふまえて精度を向上させる。
生産量についての統計調査では生産者などから収穫量データを収集するとともに、JAなどの乾燥調整施設のデータの統計的な活用を検証し、2027年産から本格導入をめざす。
備蓄米については26年産米の政府買入れの実施と、需給状況を見定めたうえで備蓄水準を回復するための買い戻しと買い入れを行うこととした。
水田活用の直接支払交付金については、26年産も引き続き十分な予算を確保し、今後は主食用だけでなく非主食用も合わせて米の生産力を維持していく。そのため戦略作物助成や産地交付金も活用し輸出など新規需要米や米粉などの市場拡大や新たな米需要を創出する。合わせて生産コスト・製造コストを低減する。
また、高温耐性品種の作付けなど気候変動に対応できる生産体系の構築を推進する。
飼料用米の専用品種による耕畜連携の推進、米粉用米の専用品種による生産を行うための種子確保を地方公共団体と連携して着実に実施する。
麦・大豆では作付けの団地化や新技術導入による生産性の向上、需要拡大を図り、生産者が安心して生産拡大できるよう調整保管などの取り組みを進める。
飼料自給率の向上と粗放的栽培による農地管理の実現に向け、生産性が高く需要のある飼料作物の生産拡大に向けた措置を講じる。
酒造好適米が不足していることから、生産性向上に取り組む農家を支援するなど、必要な対策を講じる、とした。
価格形成については、コスト指標の作成に向けた議論を引き続き後押しをする、とした。
共同利用施設の再編集約や合理化も喫緊の課題だが、論点として「減価償却期間」を挙げた。共同利用施設の再編整備にあたって減価償却に課題を抱えるJA等に対して、税務・会計処理上、減価償却期間を法定耐用年数より長く設定することも可能であることを周知するなどサポートする、とした。
会合では、再生産可能な価格の実現が必要なことや、担い手が減少するなかで農地を引き受ける経営体の育成が重要となるとの意見も出された。
また、農業機械が高騰していることから、購入に対する補助率の引き上げを求める声が生産者には強いことや、飼料用米を専用品種に限定していく政策は、普通品種とのコンタミネーションを懸念して作付けしないなど、飼料用米の生産拡大にとって「逆効果だ」との指摘もあった。
会合で農水省は米の需要動向を的確に捉えるため消費者・実需者団体を対象にした米の消費動向を調査するアンケートを実施するほか、水田政策の見直しにあたって自治体や農業再生協議会などへ意見を聞くアンケートも実施することを明らかにした。
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