農政:緊急企画:許すな!日本農業を売り渡す屈辱交渉
これは「トランプ(T)、安倍(A)のごまかし(G)」だ【国民民主党・玉木雄一郎代表】2018年10月5日
安倍政権が合意した日米二国間の新たな通商交渉入りには野党も批判を強めている。秋の臨時国会で徹底的に政府を追及する方針だ。今日は国民民主党の玉木雄一郎代表に聞いた。
政府はこれまで米国にはTPPへの復帰を促す方針だといい、国会でも一貫してそう説明してきましたが、ふたを開けたら日米FTAそのものになった。これまでの方針を根底から覆すものであって、何の説明もなくこうしたことを行っていることについては驚きと憤りを禁じ得ません。
しかも、新しくTAGなるものが出てきましたがこれは壮大なごまかしです。日米共同声明の訳では「日米物品貿易協定(TAG)」とありますが、アメリカ側の英文には「(TAG)」などどこにも出てきません。
この部分の英文は「Trade Agreement on goods, as well as on other key areas including services」となっています。つまり、「サービスを含む他の分野と同様、物品に関わる貿易協定」の交渉を開始するということです。
それをこんないい加減な訳にし、しかも米国側が一切使っていないTAGという言葉を使って、あたかもFTAとは違うように見せている。これはもうトランプ(T)、安倍(A)のごまかし(G)ですよ。
こういうかたちで日本国民、とりわけ農家の方を欺くような説明は許しがたい。もちろん外交交渉ですから、曖昧な言葉でうまく説明するということも時にはあるのかも知れませんが、こんなのは明白な意図を持ったごまかしだし、私に言わせれば嘘です。
どんどん農業を犠牲にしていこうという姿勢が見えて、またやってるなと。TPPのときもTPP絶対反対と言いながら選挙で勝ったらすぐTPP交渉に入るし、TPPが一旦まとまったら、もうTPPの枠組みしかない、米国に復帰を促すと言っておきながら、結局、二国間交渉に合意し、それはもうFTAそのものだけれども、そう言われたら困るからTAGという日本側が勝手に作った言葉で内容をごまかす-。本当に嘘と欺瞞にまみれた交渉です。
しかもこの交渉の枠の外に、武器の大量購入もある。トランプ大統領自身が言っていましたが、膨大な量の軍事装備品を約束しているということですから、どこまで日本の国益を売り渡すような交渉をしているのか。非常に怒りを感じます。
◇ ◇
この交渉の範囲がどこまで広がるのかということですが、4項目めに日米物品貿易協定の議論が終わったあとに、「他の貿易・投資の事項についても交渉を行う」となっています。ということはいったんここまで、とはなってもさらにその後があるということですから、TPPも含めた過去の経済連携協定の範囲に収まらない可能性があります。
農産品について政府は、過去に結んできた連携協定がマキシマム・レベル(最大限)だと明記したと言っていますが、これもよく分かりません。たとえばTPPで牛肉は16年間で関税を9%まで落とすということですね。では、9%はマキシマムかもしれませんが、これを5年間で削減しろということにならないのか。マキシム・レベルとは関税の低さの最低レベルを言っているのか、関税を撤廃したり大幅削減するまでの期間も含む概念なのか。よく分からないのにこんなことでTPPよりさらに踏み込むことはないなんて言い切れないし、防波堤になっているのかまったく分からない。
中身についても極めて曖昧で、要はすべてはこれからの交渉次第ということです。つまり、最大の問題はこれまでやらないと言ってきており、日本が不利になると言われてきた二国間協定に合意したこと。このことがそもそも最大の譲歩であってこれまでの政府方針を根っこから覆すものであって、これは国民、とりわけ農家にとって裏切りと言わざるを得ません。
◇ ◇
臨時国会では、まずは日本政府だけが呼んでいるTAGなるものがやっぱり日米FTAなんだということを明らかにしていきたいと思います。
GATT条項ではいくつかの条件で最恵国待遇の例外が認められることになっていますが、それは協定を構成する地域間における実質上すべての貿易について関税を廃止する、ということが求められており、何か一部の産品についてだけ関税を引き下げるというような手ぬるいものではなく、すべての物品等について90%から95%程度の大幅な関税撤廃求められます。これは相当大きな影響がある。しかし、この条件を満たさないとWTO上の特定地域にあてはまらなくなってしまう。結果としてWTOのルール上も相当幅広く、しかもハイレベルな関税の削減や撤廃が求められる二国間協定にならざるを得ないと思います。甘い話ではまったくない。そのことを国会のなかで明らかにしていきたい。
一言でいえば嘘つきですよ。今回交渉に合意した貿易協定の真の姿を国民、とりわけ農家に説明しないための姑息なごまかしを多用している。徹底的に国会で追及していきたいと思います。
私たち国民民主党は農村、農家をしっかり守る。行き過ぎたグローバリズム、あるいはアメリカに対して何でも言いなりになるというような外交、通商姿勢については厳しく批判しています。地域を守る、農村を守るという観点からもこうした極めて問題のある合意については国会で厳しく追及していきたい。
(本特集のまとめページ)
TAGに対する緊急企画「許すな!農業を売り渡す屈辱交渉」
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】ウメ、モモなどに果樹カメムシ類県内全域で多発のおそれ 佐賀県2026年3月26日 -
【JA全農の若手研究者】疾病検査と農場生産成績の分析にもとづく衛生指導2026年3月26日 -
【JA全農の若手研究者】ゲノミック評価を用いた黒毛和種の遺伝的改良2026年3月26日 -
【サステナ防除のすすめ】IPM防除の実践(雑草編)基本は"根こそぎ"(1)特殊報は要警戒2026年3月26日 -
【サステナ防除のすすめ】IPM防除の実践(雑草編)基本は"根こそぎ"(2)雑草の耕種的防除2026年3月26日 -
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】農家のコスト割れ補填をせず、フードテックを推進する「整合性」2026年3月26日 -
JA超えた産地づくりも 共同利用施設の再編集約・合理化シンポジウム2026年3月26日 -
長引く米の「買い控え」 1人当たり米消費の前年割れ12ヵ月に 米穀機構2月調査2026年3月26日 -
宮城県で鳥インフルエンザ 国内23例目2026年3月26日 -
苦くて甘かったアケビの若葉・新芽【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第382回2026年3月26日 -
全農と日ハム 畜産・加工食品用段ボールの100%リサイクルめざし新事業2026年3月26日 -
エシカルラム酒「てんさいラム」限定300本 25日発売 JAグループ北海道2026年3月26日 -
R&I格付で「A+」更新 JA愛知信連2026年3月26日 -
【牛乳スマイルPJ】消費拡大「ヨコ展開」 Jミルクが7優良事例表彰2026年3月26日 -
よこはま動物園ズーラシアに「GREEN×EXPO 2027」公式ストア 4月2日にオープン2026年3月26日 -
熊本県阿蘇郡における蓄電所事業へ参画 JA三井リース2026年3月26日 -
しゃりしゃりジューシー「ホームランバー いちご&メロン」新発売 協同乳業2026年3月26日 -
地域インフラ・地域経済活性化促進へ 静岡県磐田市と事業連携協定を締結 タイミー2026年3月26日 -
生鮮野菜の機能性表示食品「スルフォラファンブロッコリー」新発売 カゴメ2026年3月26日 -
かつおと昆布の旨み「タネビッツ 関西だし」新発売 亀田製菓2026年3月26日


































