バイオスティミュラントを巡り講演会開催 BS協議会2018年7月18日
日本バイオスティミュラント協議会は7月17日、東京大学弥生講堂一条ホールにおいて、バイオスティミュラントの認知度向上と現在の取り組みについて、「植物の能力と農産物の価値を高める」をテーマに、第1回講演会を開催した。
バイオスティミュラント(以下BS)とは、直訳すると「生物刺激物質」のこと。植物や土壌に、より良い生理状態をもたらす、さまざまな物質や微生物を総称する新しい農業資材カテゴリーだ。
日本BS協議会は、まだ日本では馴染みの薄いBSという表現を、違った意味で捉えられることを避けるために、広範囲の分野を包括する表現として、そのまま使っている。
例えば日本では、アミノ酸や、海藻、微生物資材を取り扱う企業は、それぞれ別分野の業態として存立しているが、日本BS協議会は、これらの資材産業を1つのソリューションを提供する新しい産業カテゴリーとみなし、各産業界相互の情報交換と技術向上を目指している。
(写真)東大弥生講堂で開催された第1回講演会
同協議会は最終的には、BS資材による農業への貢献を目標としており、その趣旨に沿い、2018年1月25日に日本バイオスティミュラント協議会は設立された。
講演会の開催にあたり、日本BS協の遠藤昌人会長は、BSの日本における現状などを述べ、同協議会の須藤修事務局長が「BSの定義と意義」について、同協議会和田哲夫技術委員は「欧米のBSの状況・標準化などについて」を説明した。
続いて次の講演が行われた。
○「植物生理学から見た農作物の成長促進」:嶋田幸久横浜市立大学教授
○「菌根菌を活かす」:齋藤雅典東北大学名誉教授
○「植物のアミノ酸吸収」:二瓶直登東京大学放射線環境工学研究室准教授
○「BSとしての微生物資材」:小池正徳畜産大学教授
○「低温期のピーマン栽培におけるトレハロースの効果」:西村安代高知大学准教授
○「5-アミノレブリン酸投与による水吸収の促進~元素の動きを可視化する効果~」:中西啓仁東京大学農学生命科学研究科講師
○「鉄の投与によるカンキツグリーニング病症状への改善効果」正岡淑邦広島大学名誉教授
○「乳酸菌培養液の植物へ対する機能性について」:山口淳二北海道大学理学部教授
(関連記事)
・IPMから総合的作物管理へ【小林 久哉・アリスタ ライフサイエンス(株)代表取締役社長】(17.09.11)
・【IPM(総合的病害虫・雑草防除)】何が必要か?使える防除方法を選び組合わせる(16.12.06)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(166)食料・農業・農村基本計画(8)農業の技術進歩が鈍化2025年11月1日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(83)テトラゾリルオキシム【防除学習帖】第322回2025年11月1日 -
農薬の正しい使い方(56)細菌病の防除タイミング【今さら聞けない営農情報】第322回2025年11月1日 -
酪農危機の打破に挑む 酪農家存続なくして酪農協なし 【広島県酪農協レポート・1】2025年10月31日 -
国産飼料でコスト削減 TMRと耕畜連携で 【広島県酪農協レポート・2】2025年10月31日 -
【北海道酪肉近大詰め】440万トンも基盤維持に課題、道東で相次ぐ工場増設2025年10月31日 -
米の1等比率は77.0% 9月30日現在2025年10月31日 -
2025肥料年度春肥 高度化成は4.3%値上げ2025年10月31日 -
クマ対策で機動隊派遣 自治体への財政支援など政府に申し入れ 自民PT2025年10月31日 -
(459)断食:修行から管理とビジネスへ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月31日 -
石川佳純が国産食材使用の手作り弁当を披露 ランチ会で全農職員と交流2025年10月31日 -
秋の果実王 旬の柿を堪能 福岡県産「太秋・富有柿フェア」開催 JA全農2025年10月31日 -
「和歌山県産みかんフェア」全農直営飲食店舗で開催 JA全農2025年10月31日 -
カゴメ、旭化成とコラボ「秋はスープで野菜をとろう!Xキャンペーン」実施 JA全農2025年10月31日 -
食べて知って東北応援「東北六県絆米セット」プレゼント JAタウン2025年10月31日 -
11月28、29日に農機フェアを開催 実演・特価品販売コーナーを新設 JAグループ岡山2025年10月31日 -
組合員・利用者に安心と満足の提供を 共済事務インストラクター全国交流集会を開催 JA共済連2025年10月31日 -
JA全農と共同開発 オリジナル製菓・製パン用米粉「笑みたわわ」新発売 富澤商店2025年10月31日 -
【スマート農業の風】(20)GAP管理や農家の出荷管理も絡めて活用2025年10月31日 -
農業経営効率化へ 青果市況情報アプリ「YAOYASAN」に分析機能追加 住友化学2025年10月31日


































