BASFグループの第1四半期業績 特別項目控除前EBITDAはほぼ前年同期水準を確保2025年5月9日
ドイツのBASF本社は2025年第1四半期の業績を発表した。売上高、利益とも前年同期を下回ったが、Dr. ディルク・エルバーマン最高財務責任者(CFO)はアナリストと投資家向けの電話会議で「厳しさの増す環境下で地位を維持し、特別項目控除前EBITDAは前年同期とほぼ同水準(26億ユーロ)で、アナリストの平均的な予想と一致した」と述べた。
売上高は174億ユーロで前年同期(176億ユーロ)を1億51百万ユーロ下回った。減収はアグロソリューション事業、ケミカル事業、ニュートリション&ケア事業の販売減によるもの。サーフェステクノロジー事業、インダストリアル・ソリューション事業、マテリアル事業の販売量は前年同期水準を維持したが、ほぼすべての事業での価格低下も減収の一因。一方、ニュートリション&ケア事業は価格を引き上げ、米ドル為替相場も売上高にプラスの効果を与えた。
減価償却費および特別項目控除前営業利益(特別項目控除前EBITDA) は前年同期比87百万ユーロ減の26億ユーロ。サーフェステクノロジー事業以外の事業セグメントが減益で、特にアグロソリューション事業、ケミカル事業、ニュートリション&ケア事業は前年同期を大幅に下回った。マテリアル事業とインダストリアル・ソリューション事業は微減で「その他」事業は大幅に増加した。
EBITDAは前年同期の27億ユーロに対して22億ユーロ、特別項目控除前EBITDAマージンは前年同期の15.4%に対して15.1%。EBITDAの特別項目はマイナス4億47百万ユーロで、主に風力発電プロジェクトの株式売却で特別費用が発生した。EBIT(営業利益)は12億ユーロで前年同期を4億93百万ユーロ下回った。税引後利益は前年同期比5億73百万ユーロ減の8億37百万ユーロ、純利益は8億8百万ユーロ(前年同期は14億ユーロ)となった。
営業活動によるキャッシュフローは、前年同期比4億68百万ユーロ減のマイナス9億82百万ユーロとなった。減少は主に、前年同期には1億29百万ユーロ減少した貴金属取引が2億78百万ユーロ増加したことによるもの。米国における水溶性フィルムフォーム(AFFF)の広域係属訴訟に関連する集団和解のために合意した約3億ユーロの支払いも実施された。フリー・キャッシュフローは、前年同期のマイナス15億ユーロに対し、マイナス18億ユーロとなった。
2025年の見通しは、米国の関税措置が大きな影響を与える可能性があり、すでに化学品産業の生産が大きな影響を受けているが、2025事業年度業績予測は変更しない。エルバーマンCFOはグループが世界の主要地域の全てに生産施設を持つ経済的メリットを強調し「現地の市場向けに現地で生産を行っている。特にこうした厳しい時代において、当社のレジリエンス(回復力)を他社よりも高めることにつながり、競争上の優位性にもなっている」と述べた。
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