防災気象情報と地図で防災活動の迅速な意思決定を支援 ESRIジャパン×ゲヒルン2021年5月14日
GIS(地理情報システム)ソフトウェアのESRIジャパン(株)と防災アプリ「特務機関NERV防災」を提供するゲヒルン(株)は、ESRIジャパンのプラットフォーム「ArcGIS(アークジーアイエス)」上で、ゲヒルンが提供する防災気象情報をリアルタイムで配信する新サービス「気象オンライン サービス(ゲヒルン版)」を開始した。
防災気象情報の一例
災害に関する情報は、国や自治体などさまざまな情報源から独自に収集する必要があり、それぞれ通信プロトコルやデータ形式が異なる。また、収集したデータと自社データを統合する手間や、最新の情報を正確に入手し続けること、システムの構築・維持管理など、企業が情報を活用するまでには多くの課題があった。
両社は、ArcGIS上でリアルタイム防災気象情報を連携することで、企業の迅速な防災活動を支援するサービスを開始。企業が持つデータとゲヒルンが提供する防災気象情報を重ね合わせ解析に利用することで、影響を受ける拠点や従業員数などを瞬時に把握できる。
新サービスでは、土砂災害・浸水害・洪水害の危険度や解析雨量、気象特別警報などゲヒルンが提供するリアルタイム防災気象情報を、ArcGISプラットフォーム上の有償オプションサービスとして使える。インターネット環境にあれば、どのArcGIS製品とも連携でき、自社データを組み合わせることで企業の迅速な意思決定を支援する。
活用例としては、気象オンライン サービス(ゲヒルン版)を ArcGIS 上で活用することで様々な解析が可能。たとえば、保険会社では自社の保険加入者を地図上にプロットし、防災気象情報を重ね合わせることで、今後、災害リスクが高くなると予想されるエリアの保険加入者を抽出できる。抽出された加入者に対し、防災行動を呼びかけることで被害を最小限に抑えながら、事前に保険請求に備えるために被害推定もできる。(図)
また、ArcGIS 上には国勢調査などの人口統計データが搭載されており、任意エリアの人口や世帯数を集計できる。この機能と防災気象情報を組み合わせ、集計結果をレポート形式にまとめることで、各種災害リスクが高まっているエリアの人口や世帯数、その年代構成などを迅速に把握できる。
さらに、各企業が所有する事業所や工場などの拠点情報と防災気象情報を ArcGIS 上で統合。どこで、どんな危険があるかを予測し通知することで、災害時の企業の初動対応を支援し、サプライチェーン網の強靭化を図ることができる。
同サービスを基本の災害リスク情報とし、ユーザーは拠点情報を登録するだけで、周囲の災害リスクが高まった際にアラートを受信できる防災・減災のためのクラウドGISサービス「NADIAct(ナディアクト)」も実施している。
台風進路上の保険加入者抽出イメージ
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































