都市化と人口減がツバメの子育てに影響 ツバメ全国調査 日本野鳥の会2021年6月18日
(公財)日本野鳥の会は、近年減少しているツバメの現状を明らかにするため、全国に呼びかけて、2012年から市民参加型の調査を開始。そのデータの分析結果から、ツバメの子育ての現状について公表した。
2012年の同調査では約4割の方が「ツバメが減っている」と感じ、その一因として不衛生を理由に人が巣を落としてしまうケースがあった。そこで2013年から同会ホームページ上に「ツバメの子育て状況調査」を設置してツバメの子育ての様子の情報を集め、2020年までの8年間に、のべ5351人から1万586巣の観察情報が寄せられた。この全国規模のデータの分析結果から、ツバメの子育ての現状について、都市化や過疎化など、人の暮らしがツバメの子育てに影響していることがわかった。
古くから農作物の害虫を食べる益鳥として、また、巣をかけた家には幸福を招く鳥として親しまれてきたツバメ。しかし、調査からは、近年の開発やライフスタイルの変化等とともにツバメが子育てできる環境が減り、都市部での巣立ち雛の減少と、過疎地域での営巣の減少が進んでいることが明らかになった。
都市部でツバメが子育てをするには、水辺環境と緑地が必要な上、ツバメの存在を見守る人々の思いが大切。日本野鳥の会は、引き続き市民参加によるツバメの全国調査を行いモニタリングを実施。また、ツバメを観察する際の注意点、ポイント等をまとめたパンフレット「ようこそツバメ」の配布や、観察会などを通じて、ツバメを温かく見守ってくれる人々を増やし、人と自然の共存の象徴であるツバメが、いつまでも日本で子育てできる社会をめざす。
営巣環境別の平均巣立ち雛数の経年変化
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