和歌山のイノシシを有効活用 害獣問題へフランス料理人が「ジビエパイ」考案2021年8月4日
和歌山県有田川町のフランス料理店「ナチュラルガーデン」は、和歌山の上質な猪を使った「ジビエパイ」を考案。クラウドファンディング「CAMP FIRE」のプロジェクトで7月31日から販売している。フレンチシェフが、深刻化する獣害問題で食品ロスとなるイノシシ肉を使ってジビエのおいしさを発信する。
和歌山のジビエ肉がぎっちりつまった「ジビエパイ」
和歌山県は害獣による農業被害が深刻化しており、毎年約2万頭を超えるイノシシが捕獲されているが、その10%も市場に流通していない。そこで、「厄介者のイノシシを有効活用し、地域活性化に役立てられないか」と考案したのが地産地消の「ジビエパイ」だ。
低カロリー・高タンパクで栄養価が高いジビエ肉は、ヨーロッパでは伝統的に貴族料理に使われてきた高級食材。中でも「わかやまジビエ」は、肉質格付け制度をクリアした一級品で、温暖な気候により適度な脂肪を蓄えつつ、豊かな自然を走り回ることで身が引き締まっている。厳格なガイドラインにのっとり新鮮な肉を瞬時に処理するため、臭みもまったくない。
フランスのミシュラン三つ星店で修行し、フランス料理人にとって最高勲章の「ディシプル」の称号を持つ前川和宏シェフが作る「わかやまジビエパイ」は、ほどよい脂が乗ったジビエ肉を、フランス料理の技法でアレンジ。地元産の濃厚なトマトと原木しいたけを用いて赤ワインやデミグラスソースで味つけ、クスクスとクミンで軽いカレー風味に仕上げたイノシシのジビエ肉をパイにぎっちりと詰め込んだ。
クラウドファンディングのリターンは、「ジビエパイ4個セット」「スープ3種 + ジビエパイ2個」のほか、「オリジナルスタッフTシャツとジビエパイのセットや、有田川町産の季節野菜セットとジビエパイのセットなどを用意している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(91)みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(2)2024年5月4日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(9)【防除学習帖】 第248回2024年5月4日
-
土壌診断の基礎知識(18)【今さら聞けない営農情報】第248回2024年5月4日
-
(382)「ファミリー・ビジネス」の生き残り【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年5月3日
-
むらの掟【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第289回2024年5月2日
-
主食用多収品種の「にじのきらめき」が人気になる理由【熊野孝文・米マーケット情報】2024年4月30日
-
令和6年春の叙勲 5人が受章(農水省関係)2024年4月29日
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(1)2024年4月27日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(8)【防除学習帖】 第247回2024年4月27日
-
土壌診断の基礎知識(17)【今さら聞けない営農情報】第247回2024年4月27日
-
【欧米の農政転換と農民運動】環境重視と自由化の矛盾 イギリス農民の怒りの正体と運動の行方(2)駒澤大学名誉教授 溝手芳計氏2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内で多発のおそれ 熊本県2024年4月26日
-
【注意報】核果類にナシヒメシンクイ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年4月26日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
-
「沖縄県産パインアップルフェア」銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年4月26日
-
「みのりカフェ博多店」24日から「開業3周年記念フェア」開催 JA全農2024年4月26日
-
「菊池水田ごぼう」が収穫最盛期を迎える JA菊池2024年4月26日
-
「JAタウンのうた」MV公開 公式応援大使・根本凪が歌とダンスで産地を応援2024年4月26日
-
中堅職員が新事業を提案 全中教育部「ミライ共創プロジェクト」成果発表2024年4月26日