未知の化合物の探索と活用 システム生物学のミッシングリンク「メタボロームデータ」を整備2022年11月28日
情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所、かずさDNA研究所、東北大学東北メディカル・メガバンク機構、株式会社さくら科学、京都大学の共同研究チームは、特定の生物に存在する未知の化合物を探索できるデータベースを開発し公開した。
データベースのトップ画面を示したもの
同研究チームは、生物をはじめとする試料中の化合物成分を網羅的に検出する「メタボローム解析」の技術を用いて、動植物・微生物・食品・環境サンプル・工業製品など、計1000種類を超える様々な試料を分析し、データベースを構築した。このデータベースにより、試料から検出された既知・未知化合物成分を任意の試料間で比較することが可能になった。
論文では、同データベースを用いて化合物とゲノム情報を統合解析することで、特定の植物種に特異的な代謝経路上の化合物とその代謝に関与する遺伝子候補を選抜した活用例などを報告している。
同データベースによって、生理活性などに基づいた精製・構造決定という、個別成分の「ボトムアップ型」の従来の研究アプローチに加え、バイオインフォマティクスを用いて化合物世界の全体像から未知の化合物 を選びだす「トップダウン型」の研究アプローチが可能となった。
今後、未知の有用化合物やマーカー化合物の発見など、研究分野を超えた同データベースの活用が期待される。
同研究成果は11月24日(日本時間)、『Nucleic Acids Research (Database Issue)』に掲載された。
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