「卵メニュー」外食大手3割で休止続く 鶏卵不足の長期化見据えた対応も 帝国データバンク2023年5月10日
鳥インフルエンザの影響で卵の高騰や供給不足が続く中、帝国データバンクが外食大手100社を対象に行った調査で、「卵メニューの休止・休売」に踏み切る企業は全体の約3割に上り、依然として影響が続いている。一方で、鶏卵不足の長期化を見据えて、代替メニュー開発や輸入卵の活用検討など、いわゆる「エッグショック」に対して企業が幅広く対応する動きも出ている。
帝国データバンクのリポートより
同社の調査によると、5月8日時点で卵メニューの休止・休売に踏み切るか表明した企業は少なくとも29社に上り、前月より新たに1社増えた。
休止の動きは、主にファミリーレストランを中心に比較的安価なメニューが多いフランチャイズチェーンに集中しているといい、鶏卵メニューへの依存度が低い高級料理店や居酒屋などでは提供が続く傾向がみられている。しかし、そうした中でも、鶏卵メニューの値下げに踏み切るケースもあり、鶏卵の調達ルートや在庫量などによって対応が二極化する傾向もみられるという。
一方で、鶏卵価格が高止まりし、鳥インフルエンザの感染拡大による供給不足が長期化することを見据えた対応も広がっている。親子丼を焼き鳥丼にしたり、茶碗蒸しを豆腐に替えるなど代替メニューを開発する動きや、ブラジルから加工用殻付き卵の輸入が始まったことで、セントラルキッチン方式で料理を提供する大手会社で導入を検討する動きも見られるという。
帝国データバンクの担当者は「鶏卵が入手しにくい状態が長期化することがほぼ確実である中で、各社が対応に迫られている。メニュー自体を取りやめるか、代替メニューにするか、輸入卵を活用するかなどいくつかの選択肢から、企業が調達力などの事情に応じて対応する動きが当面続くのではないか」と話している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日