求められる「友愛互助」 関東大震災100年に寄せてメッセージ発表 パルシステム連合会2023年9月1日
パルシステム連合会は9月1日、関東大震災から100年を迎えたこの日に寄せたメッセージ「関東大震災100年に寄せて『わかりあう』から分断を乗り越えよう」を発表した。
あらゆる災禍の発生リスクが世界中で高まるなか、同メッセージは、主義主張や立場の違いに依らず手と手を取り合い、助け合う社会の実現を広く呼びかけている。
全文は以下の通り。
2023年9月1日 関東大震災100年に寄せて
「わかりあう」から分断を乗り越えよう
パルシステム生活協同組合連合会 代表理事 理事長 大信政一
1923年9月1日に発生した関東大震災から100年を迎えました。南関東を震源とする大地震は、死者・行方不明者あわせて10万5千人におよぶ史上最悪の被害をおよぼしました。特に木造住宅の密集する東京では広範な火災が発生し、6割の家屋が罹災しました。被害と混乱のなかでさまざま流言が飛び交い、多くの人々がいわれなく殺傷されるという痛ましい事件が起きたことも忘れてはなりません。
こうしたなか被災者救済へ献身的な支援活動を展開したのが"生協の父"と呼ばれる賀川豊彦でした。賀川は、全国から多額の支援金を集め、被災者の心のケアや医療の提供、女性をはじめとする災害弱者の救済などに尽力しました。さらには生活困窮者の自立を促すために信用組合を設立するなど、現代の災害支援に比肩する活動を展開しました。
以降、現在に至る100年の間も、日本は戦争や地震、感染症など数多くの災難に見舞われました。これらの相次ぐ災禍を乗り越えるたびに、賀川はじめ多くの先人が築き上げた助け合う力、協同のしくみが存在感を発揮しました。利害関係を超えた支援活動は、いまや国内外において不可欠となっています。
近年、社会と経済の混乱は、世界のいたるところに孤立と分断を生んでいます。社会的・経済的弱者が増大する現実が、それぞれの立場や意見の違いへの不寛容を生み、あらゆる場面で対立が顕在化しています。先行きの見通せない不安を抱えて孤立した多くの人が心の拠り所を求める社会背景は、関東大震災にも通じます。
「友愛互助の精神」に基づく協同の役割は、今後ますます求められていくことでしょう。
パルシステムグループは「パルシステム2030ビジョン」で5つのキーワード『たべる』『つくる』『ささえあう』『きりかえる』『わかりあう』に基づき、持続可能な社会の実現に挑戦しています。なかでも『わかりあう』は、すべての根底にある礎と位置付けました。互いを理解し対立や分断を乗り越えることを目指します。
関東大震災のような大地震にかぎらず、異常気象や感染症、戦争など、あらゆる災禍の発生リスクが世界中で高まっています。地域における人と人のつながりは、発生後の復興はもちろん、ときには発生を抑制する役割も果たします。パルシステムは相互理解のもと、主義主張や立場の違いに依らず手と手を取り合い、助け合う社会の実現を広く呼びかけます。
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