「今年の一皿」2024年は「うなぎ」に決定 ぐるなび2024年12月4日
食を主要テーマにした調査・研究の成果や提言を発信するぐるなび総研は、今年の日本の世相を反映し象徴する食である2024年「今年の一皿」に「うなぎ」を発表した。
2024年「今年の一皿」に選ばれた「うなぎ」
「今年の一皿」は、優れた日本の食文化を共通の遺産として記録に残し、保護・継承するために2014年に始め、今回で11回目。ぐるなびは、飲食店情報サイト「楽天ぐるなび」の総掲載店舗約42万店、総有料加盟店舗4万2065店が発信する一次情報と、2701万人のぐるなび会員、月間3200万人のユニークユーザーの閲覧履歴や行動履歴などを掛け合わせて分析したビッグデータを保有している。
2024年「今年の一皿」は、そのビッグデータから、検索数や上昇率などの一定条件を満たした40ワードを抽出。それらを選択肢として、ぐるなび会員を対象にアンケートを実施し、30ワードを抽出し、さらにメディア関係者による審査の得票数を加味し、4つのノミネートワードを選定した。その中から、①その年に流行または話題になったこと、②その年の社会の動きと関係が深く世相を反映していること、③食文化の記録として後世に受け継ぐ価値があること、の3つの条件を満たしていることを「今年の一皿」実行委員会で確認し、「うなぎ」を2024年「今年の一皿」として承認・決定した。
「今年の一皿」に選ばれた「うなぎ」は、完全養殖の実用化に向けた研究開発の進歩をはじめとし、希少資源であるうなぎを後世に遺すための動きが活発化している。土用の丑の日やハレの日に食されることが多かったが、加工技術の変化や提供方法の多様化により、うなぎ専門店や取扱店舗が増加。高級食材としての地位を保ちながらも、以前より気軽に味わえる機会が増えている。また、インバウンド観光客からも人気を集め、「蒲焼」という日本発祥の伝統的なうなぎの食べ方を世界へ発信する起点の年となった。
準大賞「ジャパニーズクラフトジン」
続く準大賞は「ジャパニーズクラフトジン」。選定理由として、日本の蒸留所で製造されたクラフトジンの世界的な評価も高まっており、飲食店での取扱が増加。新たな酒文化としてブームが広がっている。また、全国各地で地域の特色が表現されたジンが誕生し、地域活性化への兆しがみられるほか、原料にこだわり、規格外や廃棄予定の食材を使用するなど、サステナブルな取り組みにもつながっている。
このほか、インバウンド賞に「プレミアムラーメン」が選定。高品質低価格で国民食の代表格であるラーメンが、インバウンド人気や円安の追い風を受け、日本においても価値基準が変化しつつある。食材、麺、スープなどに付加価値をつけ、他店と差別化を図るラーメン店が増えていることなどが選定理由となった。
また、コスパやタイパを意識するデジタルネイティブ世代にとって、健康的な食材を手軽に摂取できるメニューとして「アサイーボウル」がノミネート。健康志向の若者を中心に人気で第二次ブームを迎えており、自分好みにカスタマイズでき、彩りが鮮やかで写真映えするスイーツとしてSNSで注目されている。
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