邑久町漁協と「第6回産直会議」環境省「自然共生サイト」日本最大級の登録申請を確認 パルシステム2025年11月26日
パルシステム生活協同組合連合会と邑久町漁業協同組合(岡山県瀬戸内市)は10月20日と21日の両日、邑久町漁協と水産加工メーカー、パルシステムグループの役職員と利用者32人が参加して「第6回パルシステム邑久町漁協産直会議」を開催。環境省が生物多様性の保全を認定する、「自然共生サイト」への邑久町漁協による申請内容 やアマモ再生活動の進捗状況が報告され、持続可能な漁業の実現に向けた連携を確認した。
邑久町漁協のある虫明湾の位置
邑久町漁協は、波が穏やかで水質がよい虫明湾で、大粒でふっくらとしたかきを養殖している。また、豊かな海を守るため、海の生きもののすみかとなる「アマモ」など海藻の藻場の再生活動の推進や、かき殻の米栽培の肥料への活用など、環境に配慮した活動を展開している。
パルシステムは2020年、14番目の水産産地として、邑久町漁協と産直提携を締結。産直提携産地とは、農産物や水産品などの取引に加え、生産者と消費者が相互に訪問して話し合い相互理解を促進している。
生活協同組合おかやまコープ(岡山県岡山市)と邑久町漁協も、同じく互いを理解する目的で交流活動を継続。同漁協は、瀬戸内市とおかやまコープ、パルシステム連合会等を共同提案者として、環境省が生物多様性の保全を図る区域を認定する「自然共生サイト」に登録を申請している。
申請は、漁場全体でのMSC認証取得・更新、継続的なアマモ再生活動、小型のイルカ「スナメリ」など希少種に配慮した漁業が含まれ、認定されれば日本最大級の区域となる見込み。黒石市長は「環境と共生していく大きな一歩」とメッセージを寄せた。また、会議では、同漁協が取得した持続可能な漁業の国際規格「MSC認証」が、条件なしで更新審査を通過したことも報告された。
地元小学生とアマモ再生活動を体験
地元小学生とアマモ再生活動を体験
2日目は漁場(再生場)で、2016年から続くアマモ再生活動を体験。アマモ場は、「海のゆりかご」と呼ばれる水生生物の産卵や生育に必要な環境で、地元小学生とともに、6月に採取したアマモの実から種を取り出す分別作業の後、約1kgの種を再生場に撒いた。
カキ殻肥料による米栽培で地域資源を循環
同漁協は、水揚げ後のカキ殻を100%肥料や飼料として再利用し、地域内の資源循環を推進している。会議では、カキ殻を再加工する卜部産業(広島県福山市)の施設や、全農岡山県本部のカキ殻肥料で栽培した「里海米」が紹介された。会議後は、「里海米」のおにぎりや、邑久町漁協キッチンアドバイザー喜多マリコさんのカキ料理が提供された。

参加したパルシステム千葉利用者は「子どもたちとアマモ再生活動に参加し、地域循環や文化が次世代に受け継がれていると実感。牡蠣商品の生産過程や環境保全のサイクルなど、産地のあらゆる魅力を伝えていきたい」と感想を述べた。
パルシステムは、邑久町漁協のカキを原料とした『邑久町漁協のかきでつくった大きなかきフライ』などオリジナル商品の提供を通じ、同漁協の持続可能な漁業を応援している。
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