全森連と「林業労働安全対策の強化」に関する連携協定書を締結 JVCケンウッド2025年12月18日
JVCケンウッドは、全国森林組合連合会(全森連)と「林業労働安全対策の強化」に関する連携協定書を締結。森林でも安定した通信ネットワークを提供する業務用無線機の普及や活用支援を通じて「林業労働災害の撲滅」に取り組む全森連と連携し、林業における「安心・安全」な労働環境の実現と、現場技能者の安全対策の強化を目指す。
JVCケンウッドと全森連が連携協定を締結
健全な森林の維持には、酷暑下での下草刈りや除伐・間伐などの手入れ、伐採、植林による循環利用が必要だが、近年、林業の担い手は高齢化や人材不足の影響で減少している。また過酷な労働環境のため労働災害の発生率が他の産業と比べて高い。
日本政府は「森林・林業基本計画」(2021年6月 閣議決定)において、将来の林業従事者の育成・確保に資する労働環境の改善に向けた対応として、10年後をめどに死傷年千人率を半減させることを目指して労働安全対策を強化するとしている。また、8月に開かれた全国知事会では、「森林内の電波が届かない地帯における緊急時の最適な通信システムの手法等を検討し、早急な対策を講じること」への政策要望が出されている。
こうした背景のもと、同社は全森連と連携して、業務用無線機の利便性を広め普及促進活動を推進し、「林業労働安全対策の強化」の実現に向けて取り組むことを目的に、協定締結に至った。
両者は、最優先課題として「林業従事者の死亡災害をなくすこと」を位置付け、業務用無線機を活用して災害の認知速度を向上させ、救急救命率を高めることを目指す。具体的には、全森連のネットワークを通じて業務用無線機器を販売するとともに、導入検討に活用できる検証機材の貸し出しを実施。また業務用無線機について、全森連と連携して、作業現場での実証実験や林業従事者向けの安全教育・研修会での活用支援を実施する。さらに、そこで得られた結果やフィードバックを反映させて、製品の改善と提供に取り組む。
また将来的には、現場作業や事務処理の効率化による生産性向上を図り、林業のICT化や担い手確保を通して、持続可能な林業と日本の豊かな森林資源の保全に貢献することで、CO2吸収による地球温暖化の抑制につなげ、環境負荷低減につなげる。
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