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障害者雇用推進 多様な支援の形を模索 事例検討会を開催 パルシステム神奈川2025年12月25日

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生活協同組合パルシステム神奈川は12月11日、障害者雇用推進に向けた包括的連携協定を結ぶ国際学園星槎大学(横浜市青葉区)から講師を招き、「事例検討会」を配送拠点の宮前センター(川崎市宮前区)で開催。専門的知見を持つ同大学との協定に基づき、多様な特性を持つ職員に寄り添う就労支援担当が各場面における対処法への理解を深めた。

平さん(前列中央)を囲む就労支援担当職員平さん(前列中央)を囲む就労支援担当職員

事例検討会は、宮前センターと横浜北センター(横浜市緑区)に勤務する就労支援担当の職員とともに毎月開催。12月は協定に基づき共生科学部専任教授の平雅夫さんを講師に迎え、先立って実施した物流施設の見学会を振り返った。また、平さんは、理論と福祉現場の実践経験などを生かし、当日の支援者の対応について個別にアドバイスした。

見学会は、障害のある職員13人が、パルシステムの物流拠点の杉戸センター(埼玉県杉戸市)を訪問する研修として実施。普段の職場とは異なる集合場所だったことから、参加者ほぼ全員が集合時間より大幅に早く到着した。待ち合わせ場所に支援員が到着しておらず、不安そうに周囲を探しに行った職員もいたという。

平さんは、遅刻する恐怖心から我慢できずに早く来てしまい、時間感覚の違いから待機を通常より長く感じるケースがあると説明。困った時に自力で対応しようとパニックになることもあるので、電話をかけるなど助けを求めるスキルを付けることも大切とアドバイスした。

移動中の貸し切りバスでは、緊急連絡のために支援員が何度か携帯電話でやり取りをする場面があった。車内の通話は重大なマナー違反と捉えられてしまい、なかには納得しがたいようすの職員もいたという。平さんは「明確なルールが分からないと我慢ができないので、見通しが立てられるよう丁寧に状況を伝える必要がある」と説明した。

また、センター見学中は、質問が止まらなくなってしまう職員もおり、前向きな姿勢を否定せずに中断できるよう、前もって「1人何回まで」などルールを作っておくなど具体的なアイデアも共有した。

平さんは、意思決定の機会があることが大切で、ルールの範囲内で自分が選び、認められない場合もあるという経験の積み重ねをしていくと良いと説明。支援者も個別の事例を積み重ね、評価すべきことはすぐに本人にフィードバックし、一人ひとりの特性に合わせ分かりやすく明確な対応をすることなどをアドバイスした。

パルシステム神奈川と星槎大学は8月、障害者雇用推進に向けた包括的連携協定を締結。障害のある職員の支援担当者へのメンタルケアなど、星槎大学での相談受け入れや教育、研修の実施を目的としている。

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