役職員19人が沖縄戦跡を視察 戦後80年「戦争と平和」を再認識 パルシステム連合会2026年1月9日
パルシステム連合会は2025年12月25日と26日の両日、役職員19人が沖縄県を訪問し戦跡や資料館を視察。被爆・戦後80年の節目に、国内唯一の地上戦の爪痕が残る県内各地を訪問した。
視察団は、パルシステム連合会が理事会のもとに設置している「平和・地域活動委員会」の委員を中心に構成。行程は、沖縄県生協連の協力で嘉手納基地(嘉手納町、沖縄市、北谷町)、渡具知公園(泊城公園、読谷村)、辺野古基地建設予定地(名護市)、糸数アブチラガマ(南城市)、平和祈念公園(糸満市)の5か所を訪問した。
嘉手納基地を一望できる展望台
「道の駅かでな」は嘉手納基地に隣接し、展望台から滑走路や格納庫が一望できる観光名所。クリスマス休暇のため当日は、展望台から航空機の離発着を確認できなかったが、併設の学習展示室で周辺地域の歴史を学んだ。
その後に訪問した渡具知公園は、沖縄戦で米軍が沖縄本島へ上陸した地点。参加者は「水平線が見えないほど艦船で埋め尽くされていた」という証言を端緒に、沖縄戦のあらましを聞いた。
また、辺野古基地建設予定地では、周辺地域を視察し、建設予定地で進められている埋め立て工事の状況を確認。前回訪問時の2024年6月に比べて船が間近に感じられ、杭打ちの作業船が立ち並んでいた。それでもこのままのペースでは、埋め立ての下地となる軟弱地盤の改良工事だけで19年を要する見通しだという。
基地は「日本でもっとも危険な基地」と呼ばれる普天間基地(宜野湾市)の代替施設として、2018年から建設が進められている。埋め立てにより海域に生息するサンゴの減少が確認されているほか、ジュゴンやウミガメなどの希少生物への影響も懸念されている。
避難壕で知る戦争の残酷さ
アブチラガマの説明を聞く参加者
アブチラガマは沖縄戦時、陸軍病院や地元住民の避難壕として使用された自然洞窟(ガマ)。当時は病院として活用され、戦況悪化により軍が撤退したあと、住民の避難壕として使われた。内部は、長い年月で形成される鍾乳石を切り倒し、それを積み上げた壁で部屋が区分けされていたという。
米軍の攻撃では、火炎放射攻撃などにより、病院撤退で取り残された重度の負傷兵や避難民などが犠牲になった。参加者は、懐中電灯の明かりを頼りにそれぞれの部屋の用途や当時の状況について説明を受けながら、奥へ進んだ。
案内したボランティアガイドは「心細いこの空間で、みんなが助け合って生き延びようとした。戦争がどれだけ残酷で、命がいちばん大切であるかを、忘れないでください」と訴えた。
平和祈念公園は、沖縄戦の資料が展示される平和祈念資料館や、沖縄戦犠牲者の氏名が刻まれた「平和の礎」、などが整備されている。沖縄県生協連の東江建専務理事は、刻銘碑に刻まれた自らの親族の名を指差しながら、戦争に巻き込まれていくようすを説明した。
刻銘碑で親族の被害を語る東江専務理事
東江専務理事は「刻銘碑には『――の次女』など、一家全員が亡くなったため名前が把握できないものもある。その多くは生まれたばかりで名前も付けられぬま失われた命。沖縄戦で亡くなった24万人あまりの犠牲を、決して忘れないで」と呼びかけた。
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