鋳物製造工程の副産物を原料とした土壌改良材で実証実験 クボタなど2020年7月16日
(株)クボタは、東急不動産ホールディングスグループで造園・土木などを手がける(株)石勝エクステリアと連携し、同社が管理するゴルフ場で鋳物製造工程における副産物由来の土壌改良材の有効性について実証実験を行っている。

実証実験の狙いは、(株)クボタが進める循環型社会形成に向けた資源の有効利用や省資源化、廃棄物リデュース(発生量削減)・リユース(社内再生・再利用)・リサイクル(再資源化率向上)などの一環。
こうしたなか、水道インフラ整備に欠かすことができないダクタイル鉄管の製造で生じる副産物(水さいスラグ)を、緑化用・農業用の土壌改良材の原料として利用促進することで、循環型社会の形成と緑化に貢献することを目指したもの。
実施場所は千葉・神奈川・宮城3県のゴルフ場で、実施時期は2017年10月から2020年12月まで(ゴルフ場により異なる)。

3ゴルフ場のグリーンに土壌改良材を散布し、芝の葉面状況や葉色、耐久性、根の張りかた、葉の数などを分析している。千葉県内のゴルフ場では、池に土壌改良材を投入し水の色と藻の発生状況を確認し、水質分析している。
土壌改良材をグリーンに散布するとケイ素などを芝が吸収し、葉の数が増え根張りもよくなる。葉色や耐久性(擦切れ抵抗性)が長期的に向上することで、病気にかかりにくくなり農薬使用量の減少効果が期待できる。
土壌改良材を池に投入した場合は、栄養塩(リン)の吸着効果と珪酸(シリカ)供給により、藻類の異常発生が抑制され景観の悪化を防ぐことが期待される。
土壌改良材を散布したエリアでは、散布していないエリアよりも擦切れ抵抗性、根の伸び、芽数において高い効果を確認。藻の発生抑制実験では、藻類の異常発生が抑制され景観の悪化を防ぐ効果が発現した。
土壌改良材の散布実施期間が短いエリアでは、明確な効果の差が見られないため、今後も継続して実証実験を進めていく。
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