【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 府内全域で多発のおそれ 京都府2022年7月28日
京都府病害虫防除所は、水稲に斑点米カメムシ類が府内全域で平年より多く発生するおそれがあるとして、7月27日に病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
クモヘリカメムシ成虫(写真提供:京都府病害虫防除所)
7月中旬に行った水田内のすくい取り調査の結果、府内全域の確認ほ場率は20.0%で平年比やや多く、平均虫数は0.9頭で平年比で多かった。主要な発生種は、クモヘリカメムシとホソハリカメムシ。
7月中旬に行った畦畔のすくい取り調査の結果、府内全域の確認ほ場率は40.0%で平年比でやや少なく、平均虫数は9.0頭で平年並。主要な発生種は、アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシだが、中でもアカスジカスミカメが多く捕獲された。
アカスジカスミカメの予察灯(60W)への誘殺数(6月第1半旬~7月第3半旬の合計)は、京田辺市で28頭(平年3.5頭)、亀岡市で145頭(平年:47.4頭)で平年比多く、京丹後市で122頭(平年:97.2頭)で平年比やや多い。
アカヒゲホソミドリカスミカメの予察灯(60W)への誘殺数は、亀岡市で99頭(平年:20.7頭)で平年比で多く、京田辺市で5頭(平年:23.9頭)、京丹後市で12頭(平年:61.4)で平年比で少ない。
また、クモヘリカメムシの予察灯(60W)への誘殺数(同上)は、亀岡市で4頭(平年:0.3頭)、京丹後市で8頭(平年:0.4頭)と平年比で多い。
アカスジカスミカメ成虫(写真提供:京都府病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)耕種的防除
斑点米カメムシ類はイネ科雑草の種子を餌にする。そのため、水田周辺のカメムシ類の生息密度を下げるには、畦畔の草刈りを行うことが有効。草刈りは、イネが出穂する2~3週間前と出穂直前の2回行うと効果的。作業の都合上、1回で済ませる場合は、必ず出穂の10日前までに草刈り等を済ませる。
出穂期に近づきすぎてから行うと、カメムシ類を水田に追い込み、かえって逆効果となる。水田内のイネ科雑草は、カメムシ類の水田への侵入を助長するので出穂前に除草する。
(2)農薬による防除
カメムシ類の密度が高い水田では、薬剤による防除を穂揃期と傾穂期の2回行うことが望ましい。
農薬の散布にあたっては散布適期を確認し、周辺作物に飛散しないよう十分注意する。また農薬の選択は、使用基準を遵守して適正に使う。特に、特別栽培米に取り組んでいる場合は、普及センター、JA等と相談を。なお、最新の農薬情報は農林水産省ホームページの「農薬コーナー」の「農薬登録情報検索システム」を参照。
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