低品位リン鉱石を活用 有機肥料製造技術を開発 化学肥料と同等の増収効果 国際農研2022年10月21日
国際農研とブルキナファソ国環境農業研究所(INERA)およびジョセフ・キゼルボ大学の共同研究グループは、作物残渣にブルキナファソ産の低品位リン鉱石と根圏土壌を添加して発酵させることで、増収効果の高い有機肥料を製造する技術の開発に成功した。土壌微生物の働きにより、化学肥料と同等の増収効果が期待できる。
リン鉱石堆肥利用の概念図
共同研究グループは、現地で容易に入手できる作物残渣(ソルガムの茎など)に、未利用資源のブルキナファソ産低品位リン鉱石とリン酸塩可溶化微生物を豊富に含む根圏土壌を添加して発酵させることで、増収効果の高い有機肥料の製造技術を開発した。
主要穀物であるソルガムを対象とした実証試験(ブルキナファソ中央台地)において、同技術を用いて調整したリン鉱石などを添加した有機肥料(リン鉱石土壌添加堆肥)は、化学肥料に匹敵する増収効果が得られた。また、リン可溶化に有効な土壌微生物量が増加することも明らかになった。
同研究で開発したリン鉱石土壌添加堆肥は、植物残渣、低品位リン鉱石、根圏土壌など、現地農家が利用可能な材料のみを用いた新たな有機質肥料。同技術は、現地農家に新たな選択肢を提供することとなり、土壌肥沃度の改善に向けた有効な技術になり得ると期待される。
さらに、同研究の成果は、現地未利用資源の活用によるサブサハラ・アフリカでの食料問題への貢献と、世界的な化学肥料価格の急騰に対する有効な技術になることが期待される。
同研究成果は8月17日、『Scientific Reports』電子版に掲載された。
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