鮮度センサーでキャベツの品質管理 実証試験を実施 農研機構×メディカル青果物研究所2023年2月16日
デリカフーズグループのメディカル青果物研究所と農研機構は、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期スマートバイオ産業・農業基盤技術において、鮮度センサーを使ったキャベツの品質管理に関する実証試験を共同で実施する。

ハンディタイプのキャベツ鮮度センサー
デリカフーズグループは、年間約1万トンのキャベツを購入し、そのうち約80%にあたる8000トンをカットキャベツとして使用している。カットキャベツはサイズ(長さや幅)が異なる規格が多い。比較的大きくカットする角切りと比べ、千切りは細くカットするため、洗浄や脱水中の欠損・破損による規格外の発生率が高く、製品歩留まりが低下してしまう原因となる。また、貯蔵されたキャベツは温度を適切に管理しないと黄化が発生してしまう可能性が高く、製品歩留まりの低下や鮮度の低下が強く懸念される。そこで、キャベツにおける鮮度評価指標を開発し、原料の鮮度評価やカットキャベツの鮮度評価を実施することで、品質管理のさらなる高度化を実現させ、製品歩留まりの向上および鮮度選別による廃棄ロスの削減を目指す。
こうした背景から、農研機構は加工・流通の現場での運用が可能な鮮度センサーを開発。農研機構は、可視光や近赤外光を利用した農産物、食品の成分分析に30年来の実績があり、可視・近赤外分光法によるキャベツの鮮度評価に関する研究を行っている。この研究成果を加工・流通の現場でも活用できるようにするため、LED光源小型分光器を採用したハンディタイプのキャベツ鮮度センサーを開発した。
同実証試験では、開発されたキャベツ鮮度センサーを使ったキャベツの品質管理に関する試験を実施。実際の加工・流通の現場での運用を想定し、カット加工用のキャベツ原料や流通中のカットキャベツの鮮度をセンサーで評価し、その結果に基づいてキャベツの品質管理を最適化する体制の構築を目指す。また、野菜の総合的品質指標デリカスコアについて、鮮度項目のスコア算出法の1つとしてこの鮮度センサーを使用。スマートフードチェーンプラットフォームukabisと連携させることで、デリカスコアの精度向上を図る。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農作物への被害に注意 愛知県2025年11月5日 -
農林水産物・食品の輸出額 1兆2000億円 1-9月 15.1%増2025年11月5日 -
米生産 現場は離農増を懸念 経営環境の安定化が急務 食糧部会2025年11月5日 -
コシヒカリ5kg5421円に 新米出回り「高値」拍車 10月の東京区部2025年11月5日 -
「愛ある農政」を求めて【小松泰信・地方の眼力】2025年11月5日 -
【異業種から見た農業・地域の課題】小さい農家も含めて守る発想が大事 地方創生は人材から 元日本生命・坂本博氏に聞く2025年11月5日 -
11月15日の農協研究会開催迫る 「准組合員問題にどう向き合うか」 参加者を募集2025年11月5日 -
JA貯金残高 107兆2325億円 9月末 農林中金2025年11月5日 -
ジビエを食べたい!買いたい!「全国ジビエフェア」開催 農水省2025年11月5日 -
鳥取県産梨「王秋フェア」 直営飲食店舗で11日から開催 JA全農2025年11月5日 -
宮崎県産ピーマン「グリーンザウルス」×【推しの子】コラボパッケージで販売開始 JAみやざき2025年11月5日 -
JAよこすか葉山の直売所から直送「すかなごっそ 季節の野菜セット」販売中 JAタウン2025年11月5日 -
【人事異動】日本製紙(12月1日付)2025年11月5日 -
相鉄沿線で街なか装飾追加、JR原宿駅で大規模屋外広告 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月5日 -
第1回「リサイクルテック ジャパン」に出展 サタケ2025年11月5日 -
農業機械の新製品3機種を発表 2026年より順次発売 クボタ2025年11月5日 -
佐賀県太良町と包括連携協定を締結 タイミー2025年11月5日 -
「第66回下郷農協まつり」に出展 グリーンコープ生協おおいた2025年11月5日 -
「横浜地産地消月間キャンペーン」はっしーおすすめ賞品も 横浜市2025年11月5日 -
未来のアグリ「クマ対策支援チーム」を創設2025年11月5日


































