ICTを活用 静岡県平野部で「畑わさびの施設園芸」実証開始 NTT西日本2023年3月29日
株式会社田丸屋本店、株式会社鈴生、NTT西日本 静岡支店は、静岡県平野部におけるICTを活用した畑わさびの施設園芸の実証に向け試験栽培を開始。2025年3月31日までの期間、静岡市内の実証ハウスで、施設園芸を用いた畑わさびの定植から栽培・収穫・販売まで、一連のフローを通じて検証する。
3社は、「静岡県の持続的なわさび産業振興」に関する連携協定を2022年4月5日に締結し、ICTを活用した畑わさびの安定生産の実現に向けた栽培環境の最適化等の取り組みを進めてきた。
近年の温暖化による気候変動や大規模自然災害の増加など、農業の持続性を脅かすリスクへの対応が急務となる中、2022年は、台風15号による川の氾濫・沢の土砂流入などわさび産業も深刻な被害を被ったことから、自然災害を想定した農業のあり方が再認識された。
そこで、3社は天候や外気温の影響を減らし比較的安定した簡易生産が可能となる施設園芸に着目。冷涼な中山間地域での栽培に適した畑わさびを、流通・雇用確保の観点で経済合理性が高い平野部での栽培を実証する。加えて、促成栽培により定植から3か月程度で収穫ができ、一年中栽培を可能にすることで、安定的な収入を得られる農業の実現をめざす。
ICTにより自動化したシステム図
現在、静岡県では、畑わさびの生産量が2010年から10年間で約80トンも減少しており、生産量の回復が大きな課題となっている。3社は実証において、施設園芸を用いた畑わさびの定植から栽培・収穫・販売まで、一連のフローを通じた、以下の3点を検証する。
◎実証の内容
①施設園芸による、畑わさびの静岡県平野部における栽培実現性の検証
②施設園芸の農家への訴求度(収益性・栽培簡易性等)の検証
③施設園芸で栽培された畑わさびの市場性(価格・規模・需要)の検証
◎各社の役割と目標
■田丸屋本店
<役割>
・収穫したわさびの販売
・収穫したわさびの成分分析
<目標>
静岡県産わさびの生産量回復とブランド化による地域のわさび市場の拡大
■鈴生
<役割>
・栽培用施設の準備
・わさびの栽培、収穫、出荷
<目標>
畑わさびの施設園芸事業のパイオニアとして静岡県内農家を牽引
■NTT西日本
<役割>
・施肥/灌水システム等の運用自動化が可能な栽培環境の構築
<目標>
ICTを活用した誰でも栽培可能なパッケージの開発と定着
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