堆肥-土壌-植物の相互作用モデルの構築に成功 持続可能な農業の推進に期待 理化学研究所ら2023年5月10日
理化学研究所生命医科学研究センター粘膜システム研究チームの宮本浩邦客員主管研究員、大野博司チームリーダー、マイクロバイオーム研究チームの須田亙副チームリーダー、バイオリソース研究センター植物-微生物共生研究開発チームの市橋泰範チームリーダー、光量子工学研究センター光量子制御技術開発チームの守屋繁春専任研究員、和田智之チームリーダー、環境資源科学研究センター代謝システム研究チームの平井優美チームリーダー、環境代謝分析研究チームの菊地淳チームリーダー、千葉大学大学院園芸学研究院の児玉浩明教授、金沢大学疾患モデル総合研究センターの西内巧准教授、福島大学食農学類の二瓶直登教授、北里大学医療衛生学部の佐藤隆司講師らの共同研究グループは、堆肥-土壌-植物の相互作用モデルを構築することに成功したと発表した。
研究の概要
世界的な食糧不足を解消するために、作物の増産と栄養価を高め、かつ窒素系化学肥料や化学農薬を使用しない環境保全型の農業技術が求められている。今回、同研究グループは構造方程式モデルを用いて、「好熱菌」を活用した堆肥が土壌と植物に与える作用機序を予測した。その予測に基づき、パエニバシラス属(Paenibacillus)という土壌共生菌の候補を単離し、ゲノム解析と生物活性評価を行った。その結果、これらの土壌細菌の共生系が化学肥料を使用しなくても空気中の窒素ガスを有効利用でき、かつ温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)の土壌からの発生抑制につながる可能性が示された。
同研究の成果は、持続可能な開発目標(SDGs)の「15.陸の豊かさを守ろう」ならびにプラネタリー・バウンダリーの「生物地球化学的循環」と「新規化学物質」に貢献し、持続可能な農業を進める上での社会貢献が期待される。また、同研究は、科学雑誌「ISME Communications」オンライン版(3月31日付)に掲載された。
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