ササカワ・アフリカ財団とMOU締結 アフリカで農業研究と普及へ 国際農研2023年5月22日
国際農林水産業研究センター(国際農研)とササカワ・アフリカ財団は5月18日、アフリカにおける農業研究および普及に関する包括的な連携協定(MOU)を締結。茨城県つくば市の国際農研で調印式を行なった。
MOU調印式で。国際農研小山理事長(右)、ササカワ・アフリカ財団北中理事長(右)、
ササカワ・アフリカ財団ルース・オニアンゴ会長(5月18日、茨城県つくば市)
アフリカでは長い間、農業生産性が低迷し、食料安全保障の危機に直面しており、近年は気候変動や社会情勢の変化により、特にアフリカの農業従事者の約7割を占める小規模農家は、持続的で安定的な農業活動が困難になっている。
ササカワ・アフリカ財団は、35年以上にわたって小規模農家に対して改良農業技術の普及活動を実施。環境再生型農業(Regenerative Agriculture: RA)、栄養に配慮した農業、市場志向型農業を3つの柱とした取り組みを通じ、アフリカの食料安全保障、人々の栄養と所得の改善に貢献している。
一方、国際農研は、開発途上地域における農林水産業に関する技術向上のための試験研究を行っており、アフリカにおいても、長年にわたる国際共同研究を通じて、現地の気候、土壌、社会経済的条件に配慮した土壌肥沃度管理や貧栄養土壌での食料生産向上に貢献する技術を開発してきた。
両者は、2022年に開かれた「第8回アフリカ開発会議」(TICAD8)において、サイドイベント「健全な土壌とアフリカの食料安全保障」を共催。また、アフリカの小規模農家が実践可能なRAに関する議論等を通じて、今後の連携可能性を協議してきた。今回のMOUに基づく両機関の包括的な協力により、科学的に評価された各種農業技術がアフリカ小規模農家に効率的に普及し、アフリカの食料安全保障に係る課題解決に貢献することが期待される。
MOU調印式には、ササカワ・アフリカ財団のルース・オニアンゴ会長も同席し、祝辞と今後の取り組みへの期待が示された。
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