【注意報】てんさいの褐斑病が早発 北海道2024年7月8日
北海道病害虫防除所は、てんさいの褐斑病が全道で早発するおそれがあるとして、7月5日に令和6年度病害虫発生予察注意報第4号を発令した。
北海道病害虫防除所によると、予察ほにおける褐斑病の初発は、長沼町の抵抗性"弱"品種「あまいぶき」で7月2日(平年:7月7日)と平年よりやや早く、芽室町の抵抗性"弱"品種「あまいぶき」で6月26日(平年:7月4日)。"やや強"品種「ライエン」および"強"品種「スタウト」で6月27日(平年:7月4日)と平年より早かった。
同病の一次伝染源は前年の罹病残渣から飛散する分生子と考えられており、前年の多発生により一次伝染源は多いと推測される。
同病は高温多湿条件で多発する。札幌管区気象台が6月27日に発表した1か月予報では、向こう1か月の気温は平年より高い確率が80%。降水量は太平洋側、オホーツク海側でほぼ平年並、日本海側で平年並から多いと予報している。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇同病による減収被害を回避するには、遅くとも初発直後までに散布を開始する必要がある。散布開始にあたっては、地域での発生や発生予察情報を参考にし、計画した散布時期以前に発病が確認された場合には直ちに薬剤散布を開始する。
〇マンゼブ剤の散布間隔は14日以下で、高温多湿条件となった場合は散布間隔を10日以下にする。銅水和剤の残効はマンゼブ剤に比べ短いため注意する。
〇QoI剤耐性菌の発生が広範囲に確認されているため、褐斑病に対する防除薬剤として、QoI剤(アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、トリフロキシストロビン)は使用しない。
〇DMI剤(ジフェノコナゾール、テブコナゾール、フェンブコナゾール、テトラコナゾール)および
カスガマイシン剤耐性菌が全道各地で発生しているため、混合剤も含めこれら系統薬剤の使用回数を可能な限り低減する。
〇チオファネートメチル剤に対する耐性菌の発生が道内で確認されているため、上記も含め、薬剤の選択には特に注意する。
〇同病に罹病しやすい品種が栽培されている地域では発生推移に注意する。
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