【注意報】ダイズ、アブラナ科野菜にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 島根県2024年9月24日
島根県病害虫防除所は、ダイズ、アブラナ科野菜(キャベツなど)にハスモンヨトウが県内全域で多発のおそれがあるとして、9月20日に令和6年度病害虫発生予察注意報第3号を発表した。

図1:キャベツ葉上のハスモンヨトウ幼虫(左)と卵塊(右上)、成虫(提供:島根県病害虫防除所)
島根県病害虫防除所によると、8月下旬における県東部キャベツの巡回調査では、発生ほ場率および寄生株率は平年に比べてやや多かった。9月中旬における県内キャベツの巡回調査では、県東部での発生ほ場率は62.5%、寄生株率は8.8%、県西部ではそれぞれ80.0%、22.0%だった。
8月下旬におけるダイズの巡回調査では、ハスモンヨトウ幼虫による1アール当たりの白変か所数および発生ほ場率は平年並み。
8月第1半旬以降のフェロモントラップによるハスモンヨトウ雄成虫の累積誘殺数は、出雲市で156頭(平年625.1頭)、益田市で162頭(平年719.1頭)とやや少ない。
広島地方気象台が9月19日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気象は同種の発生に助長的で、今後さらに被害が増加する恐れがある。

図2:ダイズの白変葉(幼虫の初期被害)(提供:島根県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ハスモンヨトウは上記の作物の他、野菜類、花き類、果樹類、芋類など多くの作物を加害する。
〇施設栽培ではハウスサイド、出入り口、天窓等の開口部に防虫ネットを被覆するなど、成虫の侵入防止に努める。また、同種は卵塊で産卵するため、白変葉等の初期被害を葉ごと切り取り、処分すると寄生密度低減に有効。
〇老齢幼虫には薬剤の効果が劣るため若齢幼虫期に重点をおいて防除する。
〇薬剤の使用に当たっては、ラベルを確認し、使用回数、濃度、使用量、使用時期を遵守する。
〇最新の農薬登録情報は、農林水産省農薬登録情報提供システムで確認する。
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