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干ばつに打ち勝つ植物の力 引き出すしくみを発見 東京大学2025年5月26日

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東京大学大学院農学生命科学研究科の勝濵直椰大学院生と矢守航准教授らの研究グループは、植物の根と葉の両方に共通して働くタンパク質「PATROL1(パトロールワン)」に注目し、このタンパク質が乾燥ストレス下で植物の成長を支える新たな仕組みを発見した。

図1:PATROL1遺伝子の発現量を高めることで、乾燥ストレス下の植物の成長が強化される図1:PATROL1遺伝子の発現量を高めることで、乾燥ストレス下の植物の成長が強化される

気候変動の進行により、干ばつなどの異常気象が頻発するようになり、農業生産への影響が世界的に深刻化している。特に、乾燥ストレスは作物の成長や収量を大きく制限する要因の一つで、将来の食料供給を安定させるには、干ばつに強い植物の開発が急務となる。

植物が乾燥ストレスに適応するには、土壌中の限られた水分や養分を効率よく吸収する「根」のはたらきと、植物を成長させる光合成を行う「葉」のはたらきの両方が重要。これまでの研究では、葉における光合成活性の制御メカニズムに注目した成果が多く報告されてきたが、根における乾燥応答の詳細な仕組みや、根と葉が連携して植物全体の耐性を高めるアプローチについては、十分に明らかにされていなかった。

こうしたなか同研究グループは、水が限られた環境(乾燥ストレス)下でも植物の成長を維持するには、根からの水や養分の吸収と葉での光合成活性を同時に高めることが重要であることを明らかにした。

これまでは、葉における光合成の制御機構の一つとして、気孔を取りまく孔辺細胞に存在するタンパク質「H⁺-ATPase」のはたらきが知られており、その活性を制御する「PATROL1」というタンパク質が注目されてきた。PATROL1は根にも大量に存在していることが知られていたが、その役割は不明だった。

同研究グループは、PATROL1が根でもH⁺-ATPaseと結びつき、そのはたらきや位置を制御していることを明らかにした。その結果、乾燥ストレス下では、PATROL1遺伝子の発現量を高めた植物は根の本数や長さが増加し、葉での光合成活性も高まり、地上部の乾燥重量や窒素含量が大きく向上した。

さらに、PATROL1遺伝子は実験で用いたシロイヌナズナ以外にも、イネ、ダイズ、トマト、キャッサバ、バナナなど多くの作物にも存在していることから、さまざまな作物の育種に応用できる可能性がある。今後、PATROL1を介して根と葉の機能を同時に高めることで、気候変動による異常気象下でも安定した作物生産が可能となる新たな育種戦略が期待される。

同研究成果は5月21日付で国際学術誌『PNAS Nexus』に掲載された。

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