革新的ガス分析手法を開発 森林土壌の温室効果ガス測定を大幅に効率化 森林総研2025年7月14日
国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所の研究グループは、森林土壌の二酸化炭素(CO₂)放出量およびメタン(CH₄)吸収量を大規模かつ迅速に測定するための新たな分析手法を開発した。

ガスクロマトグラフ法とガスアナライザー法の利点と欠点。
これまで、森林土壌のCO₂放出量やCH₄吸収量は「ガスクロマトグラフ法」と「ガスアナライザー法」の2つの手法で測定されてきたが、ガスクロマトグラフ法は、広域での多地点観測に対応可能だが、分析に時間がかかるという問題がある。また、ガスアナライザー法は現場で迅速な分析が可能であるものの、広域での同時観測には向いていなかった。
同研究では、この2つの手法を融合し、ガス試料を真空ボトルに保存して持ち帰り、実験室内でガスアナライザーにより分析する手法を開発。この手法により、ガスクロマトグラフ法の約1/7の分析時間に短縮することが可能となった。
また、分析手法の信頼性の評価によく用いられる「直線性」「反復性」「頑強性」の3つの観点から検証した結果、いずれも高い精度を示し、従来の測定手法と同等以上の性能が確認された。この新手法により、森林土壌の温室効果ガスの動態をこれまでより大規模に高頻度での観測が可能となる。
今後、この手法を活用することで、森林土壌における温室効果ガス動態への環境変化の影響をより正確に把握し、気候変動研究のさらなる発展に大きく貢献することが期待される。
同研究成果は6月26日、森林総合研究所研究報告でオンライン公開された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(172)食料・農業・農村基本計画(14)新たなリスクへの対応2025年12月13日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(89)フタルイミド(求電子剤)【防除学習帖】第328回2025年12月13日 -
農薬の正しい使い方(62)除草剤の生態的選択性【今さら聞けない営農情報】第328回2025年12月13日 -
スーパーの米価 前週から14円下がり5kg4321円に 3週ぶりに価格低下2025年12月12日 -
【人事異動】JA全農(2026年2月1日付)2025年12月12日 -
新品種育成と普及 国が主導 法制化を検討2025年12月12日 -
「農作業安全表彰」を新設 農水省2025年12月12日 -
鈴木農相 今年の漢字は「苗」 その心は...2025年12月12日 -
米価急落へ「時限爆弾」 丸山島根県知事が警鐘 「コミットの必要」にも言及2025年12月12日 -
(465)「テロワール」と「テクノワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月12日 -
VR体験と牧場の音当てクイズで楽しく学ぶ「ファミマこども食堂」開催 JA全農2025年12月12日 -
いちご生産量日本一 栃木県産「とちあいか」無料試食イベント開催 JA全農とちぎ2025年12月12日 -
「いちごフェア」開催 先着1000人にクーポンをプレゼント JAタウン2025年12月12日 -
生協×JA連携開始「よりよい営農活動」で持続可能な農業を推進2025年12月12日 -
「GREEN×EXPO 2027交通円滑化推進会議」を設置 2027年国際園芸博覧会協会2025年12月12日 -
【組織改定・人事異動】デンカ(1月1日付)2025年12月12日 -
福島県トップブランド米「福、笑い」飲食店タイアップフェア 期間限定で開催中2025年12月12日 -
冬季限定「ふんわり米粉のシュトーレンパウンド」など販売開始 come×come2025年12月12日 -
宮城県酪初 ドローンを活用した暑熱対策事業を実施 デザミス2025年12月12日 -
なら近大農法で栽培「コープの農場のいちご」販売開始 ならコープ2025年12月12日


































